■慢性腎臓病
慢性腎臓病は何らかの原因によって腎臓の機能が低下する病気です。
現在わが国では成人の8人に1人が慢性腎臓病と言われています。糖尿病や高血圧といった生活習慣病を原因とする腎障害や、原発性の腎疾患、遺伝性疾患、血管炎などの全身疾患によるもの、加齢など様々な原因はありますが、腎臓は放っておくと腎不全が進行し、いずれ血液透析などの腎代替療法が必要となってしまう可能性があります。また腎不全の進行に伴い心血管病の合併頻度も高くなると言われています。
腎機能障害があっても初期には症状に乏しく、気が付いた時には腎障害が進行してしまっていることも少なくありません。健診でのわずかな腎機能の低下の指摘や蛋白尿の異常をそのままにしていませんか。健診での異常などを契機に早期の慢性腎臓病が見つかることは稀ではありません。異常を指摘された際には放置せずに病院への受診をお勧めします。
高岡市民病院 内科 中濵克之
<この記事についてアンケートにご協力ください。>