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中学生海外派遣事業(1)

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山口県上関町

海外でのホームステイや語学研修を通じて、英語によるコミュニケーション能力の向上を図り、外国の社会や異文化に触れることで、国際性豊かな人材を育むことを目的として実施されている「中学生海外派遣事業」。
今回は、7月20日から8月5日までの17日間、オーストラリアでのホームステイに上関中学校から3人が参加し、帰国後の8月19日に総合文化センターで報告会が行われました。
オーストラリアでの実りある貴重な体験、そして充実した17日間の様子を、元気に報告してくれました。

■ケアンズの思い出
岡村 玲乃
私はこの海外研修で、オーストラリアの文化が一番の学びになったなと思いました。
1日目には、ゲスト講演で太平洋戦争について、OKショップというオーストラリアのお土産店の店長が話してくださいました。講演の内容は、日本とオーストラリアの戦争です。私は太平洋戦争では、日本とアメリカだけの戦争だと思っていたので、衝撃を受けました。また、日本と海外で捕虜の扱い方がまったく違ったことを知り、昔の日本は残酷なことをしていたのだと知るのと同時に、教育とは人の価値観を育てる上でとても重要なことだと考えさせられました。
そして3日目にも、オーストラリアの文化をたくさん知ることができました。その日は、モスマン渓谷というところに行き、アボリジニというオーストラリアの先住民の暮らしを肌で感じることができました。ここでは、ガイドさんに山の中へ連れていってもらい、昔の人の知恵を教えてもらいました。私が一番感動したのは、体などを洗える泡が出る葉があったということです。日本にもヨモギのように薬になる葉は見たことありますが、泡になる葉を見たのは初めてだったので、とても感動しました。今回は、約1時間位しかモスマン渓谷を見学できなかったので、もう一度モスマン渓谷に行けるのなら、今回よりも長い時間見学をしたいと思います。
また、ホストマザーと出かけたり、ダンスレッスンに行った時にも日本との文化の違いを目の当たりにしました。それは、靴などをはかずに、出歩いていることです。日本ではありえないことなので、外国はとても自由なのだなと思いました。自分に自信をもっていて、好きな服装や髪形で出かけているので、その影響で、私も自分に自信がつきました。
私は、この海外研修で英語を学べたことはもちろん、日本では学べないオーストラリアの文化や歴史も学べ、勇気を出して一歩外の世界へ踏み出すことができ、良かったと思っています。また海外研修で、もっと自分の気持ちや言いたい事を言えなかったことが悔しかったので、これからも英語を学び続けて、私の力にできるように頑張っていきたいと思います。
最後になりましたが、今回このような貴重な体験をさせて下さったこの事業の関係者の方々やホストマザー、そして私の家のみんなに感謝したいと思います。

■Chance Challenge Change
宗正 迦逢
私は英語にとても興味があり、将来、外国の人と関わる仕事に就きたいという夢があります。初めての海外生活は、全てが新鮮で楽しく、あっという間でした。
ケアンズでは語学学校に通い、午前中は世界遺産などの観光や様々な体験活動、午後は語学を学びました。観光で一番心に残っていることは、ワニ園でワニとヘビを抱っこしたことです。ワニの感触が想像と違ってやわらかかったことに驚きました。アート体験で、アボリジニのブーメランを作ったことも思い出深い体験です。ブーメランは、とてもカラフルで、全てドットで描いていきます。アボリジニの集落の見学をして、アボリジニの人々の生活や文化にも触れました。自然の怖さも恵みも全て受け入れながら自然と共に生きている人々について初めて知り、地球上には様々な人が存在していると、多様性を感じることができました。
この研修中に私が心がけていたのは、積極的にコミュニケーションを取ることです。それは、結団式で先生から送られた「チャンスの女神は前髪しか無い」という言葉が強く心に残っていたからです。チャンスだと思ったらすぐにつかむという意味のこの言葉を胸に、私は自分から声をかけることに躊躇せず、関わっていこうと決めました。実際にたくさんの人とコミュニケーションを取り、多くの友達ができました。県外にも友達ができ、帰国した今でも連絡を取りあっています。
気軽にコミュニケーションが取れたのは、英語の力も大きかったと思います。英語は上下関係で言い方を使い分けることがあまりないので、話していて人との壁をあまり感じませんでした。英語には、日本語のように曖昧な表現は無く、全てストレートに伝えることが出来るので、お互いの思いを理解するのがとても楽だなと思いました。
また、たとえ言葉が通じないことがあっても「伝えたい」という気持ちや言葉以外のコミュニケーションで伝えれば、心を通わせることができるということも実感しました。
海外生活は、日本食が恋しくなったり、生活習慣の違いに戸惑ったりしたこともありましたが、ホームシックにかからず、ずっと楽しめたことは大きな自信になりました。「コミュニケーション能力」と「積極性」は間違いなく向上したいと思います。自分の夢に一歩近づく、かけがえのない経験となりました。私は、この貴重な経験を今後の自分の学校生活や将来に生かしていきます。そしてまた近いうちに海外へ行きたいと思っています。このような機会を与えていただき、本当にありがとうございました。

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