■暮らしとまちを支える人・地域・健康づくりの推進
安全安心の確保に向けて、予期せぬ地震や大規模な自然災害、感染症などから、市民の命や暮らし、健康を守るため、これまで以上に災害逃げ遅れゼロの実現に向けて、ハード・ソフト両面から地域防災体制・対策の充実・強化や危機管理意識の醸成に努めてまいります。
県内トップにある健康寿命を延伸し、高齢者の移動支援を進め、「高齢者が健康に暮らせるまち」を実現してまいります。
米川地域づくり拠点施設や末武地区の拠点施設整備をはじめ、地域課題の解決に向けて自治会連合会などと連携するとともに、移動市長室などを開催し、市民が主役のまちづくりを進めてまいります。
■次世代を担うこども・子育て・教育の充実
本市の合計特殊出生率は、令和4年12月末時点で1.87と全国37位、県内1位の高い率ですが、さらに子育て環境の充実・強化に優先的に取り組み、「子どもを大事にするまち」を実現してまいります。
高校生年代までの子ども医療費助成制度の拡充や第2子以降の保育料無償化などの経済的支援、子どものSOSをしっかり受け止める相談体制の整備など、子育て世代に対する取り組みを着実に進めてまいります。
小中学校の給食費無償化については、財源を確保した上で段階的に検討してまいります。
■自然を生かした農林水産業の振興を図り、豊かな都市空間と企業誘致による未来への投資
農業公園や栽培漁業センターなどを有効活用するとともに、荒廃農地の解消や鳥獣防除、水産資源の確保、地産地消の推進、特産品開発など、第一次産業の維持・保全につながるよう支援してまいります。
本市の人口集中地区は西側に偏在しており、地域間バランスを是正するため、豊井地区から東海岸通りを東の玄関口として、豊井・恋ヶ浜地区のまちづくりや恋ヶ浜緑地公園の整備を集中的に進めてまいります。
「下松市産業団地整備構想」に基づき、東海岸通りの民間所有地を活用した産業団地の整備を県などと連携して進め、企業進出による「若者が元気で活気のあるまち」を実現してまいります。
■住みよさを実感できる魅力あるまちへ進化
本市の人口は、過去最高を記録した令和2年2月の57,369人をピークに減少傾向にあり、人口減少克服に向けて、「下松市人口減少対策集中強化プラン」に基づき、令和5年度から令和9年度までの5年間で短期集中的に取り組んでまいります。
特に、若年層の女性割合が極めて少ないことから、本市の特色を生かしたものづくり産業への女性進出や活躍の場を広げるため、子育てと仕事の両立支援を図り、雇用の促進や若者が安心して働くことのできる環境づくりを進めてまいります。
東部地区将来都市構想の検討による駅周辺の活力再生や下松商工会議所などと連携したイベント開催、笠戸島を中心とした観光資源を活用した交流人口の拡充、天王森古墳から出土した学術的価値の高い埴輪群を活用したシティプロモーションの促進、産官民連携による脱炭素社会の実現に向けた取り組みなど、市民が住みよさを実感できる魅力あるまちづくりを目指してまいります。
■行財政改革の推進による健全財政の堅持
持続可能な財政運営を進めるためには、常に改革意識が必要であることから、行財政改革の推進による財政の健全化や財政構造をあらゆる角度から分析・検証しつつ、国・県などと連携を図り、時代の要請・変化に応えるため、行財政基盤の強化に努めてまいります。
■市民の皆さまへ
本市は今年、市制施行85周年の節目を迎えます。「古いにしえから今へ~ともに創る未来を~」をキャッチフレーズにさまざまな記念事業を企画し、市民の皆さまとともにお祝いしたいと考えております。
私、市長1人の力では、市政運営を行うことはできません。各種政策実現に向けて、「市民力」、「地域力」、「産業力」を結集した産官民による「オール下松」で進めてまいります。
今後も「都市と自然のバランスのとれた住みよさ日本一の星ふるまち」、「安全安心で住みよさを実感できるまち」の実現のため、全身全霊、身を粉にして、市政運営に取り組んでまいりますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
國井益雄
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