■滝部エリアインタビュー(2)
TAKIBE AREA
□入居者のいない教員住宅のお話 10年後が楽しみやのぅ
不動産オーナー 岡部 智之主査 豊北総合支所地域政策課×家守 中野 和孝代表理事 たきびれっじ
□滝部ってどんなエリア?
豊北町の真ん中に位置し、生活に必要な施設が徒歩圏内にあるコンパクトなまち・滝部。かつては多くの人が集まり、商いでにぎわっていました。
そんな滝部エリアの中心部にある旧教職員住宅。活用する見通しが立たないまま、最後の入居者が退去し、5年が経とうとしていました。
□今の滝部はどう感じますか?
中野 人通りがないですね。昔は高校も一学年に180人いて、結構な人数が滝部駅から中通りを歩いていました。商店街の店もほとんど開いていて。衰退する地域を見て危機感があります。
□たきびれっじの発足は?
中野 滝部には人と関わる場所が少ない。一方で、空き家は多い。
空き家など地域にあるものを活かして、新たな人の流れや人が滞在する仕組みをつくれば、角島に行く年間100万人のうちの1%でも滝部に呼び込めるのではないかと考え、昨年6月、地元の仲間と一緒にたきびれっじを立ち上げました。
□旧教職員住宅とは?
岡部 令和4年度に地域再生計画を立てて、リノベーションによるまちづくりを進める中で、滝部のまち歩きを行いました。活用できる物件は何かと考えた時に、最初に目に付いたのが、旧教職員住宅。4棟あるうちの3棟は、10年以上使われておらず、どうにかできないかと思っていました。
□どこから着手しましたか?
岡部 このまま置いていても建物は傷むばかり。まず、未来への投資の意味を込めて2棟を住める状態に改修し、貸し付けの公募をしました。たきびれっじから応募があり、残りの2棟と併せて活用していくことに。市が支出した改修費用は、約13年間で回収できるようになっています。
中野 このまち一番の不動産オーナーは市です。使われていなかった市の建物に、猟師を目指す方や学習塾など地域に関わってくれる人が入居し、にぎわいの兆しが見えてきました。
□将来の滝部への思いを
中野 にぎやかなまちになったらと思います。地域の人に喜んでもらえることをするのが第一。これからも動き続けていきたいです。
岡部 たきびれっじのような存在はありがたいです。民間事業者が活動しやすいよう、市もしっかり支援して、一緒に、明るい未来を描いていきたいです。
(写真)ゲストを招き豊北町への想いを語り合う「焚き火会」。鮎やジビエなど地元の食材を振る舞う。※写真は本紙参照
□旧教職員住宅のポイント!
・市の遊休不動産を活用した事例。
・家守が管理・運用することで、市は負担する維持費が無くなり、家守は活動資金の確保ができ、持続可能な仕組みが実現した。
(写真)活動は週末。平日は本業。ワークショップ形式で、たきびれっじファンと一緒に作業。
(写真)7月に入居した井川展彰さん。「狩猟免許を取ってジビエの活用で地域に貢献したいです」
※写真は本紙参照
滝部の中通りがかつての賑わいを取り戻したイベント「1軒まるごと蚤の市」など、手掛けるプロジェクトを詳しく!
【URL】https://www.instagram.com/takivillege/?utm_source=qr&;amp;amp;amp;igsh=bG5lM3R1eDdsMm00
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