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自治体の皆さまへ

鯨生肉フェア

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山口県下関市

捕鯨母船が下関に帰港するその数日前
漁の最後に捕る鯨を生のまま持ち帰る
年に一度一度も冷凍されていないイワシ鯨の生肉が食べられる時

■水産振興課
峰添亮 主任主事

●めったに食べられない、貴重なイワシ鯨の生肉
そのおいしさを知ってほしいです

◇初開催 鯨生肉フェア
世界で唯一母船式捕鯨を営んでいる共同船舶株式会社は、鯨食の普及や鯨肉の消費拡大を図るため、全国4カ所で鯨の生肉を陸揚げしています。中でも下関は、他とは異なり、イワシ鯨の生肉が陸揚げされており、そのおいしさや希少性の高さから、市場では高値で取り引きされています。
そこで、市民や観光客に手軽に鯨生肉を食べていただけるよう、下関市鯨肉消費拡大推進協議会の主催で「鯨生肉フェア」を開催しました。
このフェアには、35店舗の飲食店や旅館等が参加され、昨年11月7日から12日までの間、下関に陸揚げされたイワシ鯨の生肉を提供していただきました。
今回が初めての開催でしたが、より多くの皆さまに鯨生肉を食べていただけるよう、参加店舗も増やしていきたいと考えています。そして、この貴重なイワシ鯨の生肉が、下関の名物の一つになるとうれしいです。特に今年は、3月に完成予定の新捕鯨母船「関鯨丸」が下関に初めて陸揚げする鯨生肉となります。ぜひ、期待してその時をお待ちください!

◇母船式だから捕れるイワシ鯨
日本の捕鯨は、令和元年7月に商業捕鯨として再開されました。現在は、捕獲の対象とする鯨の種類を定め、厳格な資源管理の下、100年捕っても大丈夫な頭数を捕獲しています。
捕鯨の方法には、母船式捕鯨と基地式捕鯨があり、それぞれ捕獲の対象とする鯨の種類が決められています。母船式捕鯨はイワシ鯨とニタリ鯨、基地式捕鯨はミンク鯨とツチ鯨です。そのため、母船式捕鯨業の基地として位置付けられている下関には、イワシ鯨とニタリ鯨が陸揚げされています。
令和3年から始まった、母船式捕鯨での鯨生肉の陸揚げには、帰港する数日前に捕獲した鯨が使用されます。鯨生肉は、仙台、豊洲、大阪にも陸揚げされますが、捕獲の順番から、そこで陸揚げされるのはニタリ鯨。漁の最終帰港地である下関にだけ、イワシ鯨の生肉が陸揚げされるのです。

◇冷凍とは違う生のおいしさ
通常、母船式捕鯨で捕獲される鯨は、捕獲後、直ちに解体され、数十キログラムずつに切り分けられます。そして、鮮度を保つため冷凍庫に運ばれ、急速冷凍されています。
一方で、鯨生肉の場合は、帰港する数日前に捕獲した鯨を切り分け、冷蔵保存しています。
近年、冷凍技術の発達により、鮮度が保たれた冷凍鯨肉が出回るようになり、おいしい鯨肉が手軽に食べられるようになりました。
しかしながら、冷凍鯨肉は冷蔵庫で1日~2日間かけてゆっくり解凍するなど、取り扱いに工夫が必要です。解凍の状態によっては、肉の外にうまみ成分(ドリップ)が流れ出てしまい、鯨本来の味を楽しめなくなることもあります。
それに比べて、鯨生肉は、解凍の手間もなく、すぐに、おいしく、食べることができます。また、うまみ成分の流出もほとんどないことから、味が濃いのも特徴です。
冷凍とは違う鯨生肉のおいしさを、ぜひ一度、味わってみてください!

(写真)操業水域のイメージ図
イワシクジラ
ニタリクジラ
ミンククジラ
ツチクジラ

■令和5年(実績)
▼母船式捕鯨
▽イワシクジラ
漁獲可能量:24
捕獲頭数:24
▽ニタリクジラ
漁獲可能量:187
捕獲頭数:187

▼基地式捕鯨
▽ミンククジラ
漁獲可能量:109
捕獲頭数:83
▽ツチクジラ
漁獲可能量:76
捕獲頭数:28

■(写真)みんなはこう食べた!
お店で尾の身をいただきました!
スーパーで見つけてユッケに!
唐戸市場で買ってお刺身で!

※写真は本紙をご覧ください

問合先:水産振興課
(【電話】250-9250)

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