文字サイズ
自治体の皆さまへ

しもまちキラリ

33/35

山口県下関市

■下関中等教育学校 演劇部
全国高等学校総合文化祭の舞台に立てるのは、全国約2,000校のうち、わずか12校のみ。
中国地区大会の最優秀賞受賞校として、全国大会に推薦された下関中等教育学校演劇部にスポットを当てます。

■私たちの演劇は誰かに見てもらうためにある
□生徒が主導する部活動
演劇部顧問歴20年以上の堅田和彦先生はこう話します。
「この演劇部は生徒主導です。舞台監督や照明、音響、大道具などを、生徒自身がそれぞれ役割を果たしています。全国の演劇強豪校にあるような有名な演劇指導者や舞台監督はいません。中高一貫校のメリットで、1年生から6年生と幅広く部員がいますので、先輩たちの姿を見て後輩たちはやるべきことを受け継いでいます。限られた時間の中で練習をしています」

□最優秀賞だけではない
中国地区大会で、脚本を手掛けた部員の溝口歩美果さん。大会審査員から「セリフの魅力に関しては教えてできるものではない、定義づけされていないものについて追及しながら書こうとする挑戦的な態度が感じられた」などと高く評価され、創作脚本賞を受賞しています。溝口さんは作品「レベル1の勇者」をどのような想いで綴ったのでしょうか?
「脚本の最初と最後にこだわりのセリフがあります。このセリフをテーマに一気に書き上げました。そして部員みんなの意見を反映し、約3カ月で脚本が完成しました。このような創作作品の方が部員に合った役を考えながら作れるので、私たちの強みが生かせます。決して張り合うものではないのですが、どうしたら大人の脚本に見劣りしないか…他の脚本を研究しつつ、悩みながら完成させました。まさか創作脚本賞を頂けるとは。驚きました」と溝口さんは振り返ります。

□演劇が大好きな人たちが集まる場所
山根綾日さんは、夏に岐阜県で開催される全国大会に向けて、部員たちと準備を進めています。
「私たちは演出など思い付いたことをすぐに実演してみます。例えば、演出にゲームっぽさの要素を入れることを提案したら『場面転換だけでゲームっぽい物語を作ろうよ』という感じでみんなで意見を出し合います。部活動の終了時間ギリギリまで『これはできる! これはできん!』と部員同士で話し合っています。こういうので良いのかな?と正解が分からず、不安に思うこともありました。でも、今回みんなで創作した演劇が評価されたことは、全国大会に向けて自信になっています」
「全国から集まる演劇が大好きな人たちの前で私たちの演劇を披露することができる、しかも全国レベルの演劇もたくさん見られるので、とても楽しみにしています」

(写真)レベル1の勇者 離婚しようとする両親に黙って従うしかないと諦めていた主人公が「人生はくそゲーだ」と部活の仲間に後押しされて、ゲームのように、果敢に両親に挑むストーリー。
(写真)中国地区高等学校演劇発表会(中国地区大会)
(写真)発声練習 部活開始の号令前に、教室中に響き渡る「声」。演劇の出来を左右する重要な要素です。
(写真)意見を出し合う部員たち 「~の意味は?」「~は不自然?」「~でロスしていない?」裏方も演者も部員みんなで、良い演出を真剣に考えます。
(写真)部長の山根綾日さん 取材時、たまたま来校した演劇部OG(卒業生)にダメ出しをお願いする姿が印象的でした。「レベル1の勇者」の主演で日々、演技力を磨いています。
※写真は本紙参照

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU