このページは、小・中学生、高校生を対象に市内で働く人・職業を紹介しています。先輩たちのメッセージを参考に、未来の自分を探してみませんか。
■履物職人 永井 之文 さん 下関市出身
▽どんな仕事ですか?
草履をすげる専門家です。
着物を着るときには、草履を履きますね?草履は、「台」と「花緒」と呼ばれる2つの部分でできています。足の形に合わせて台に花緒をすげて、お客さまにぴったりの草履を提供します。
▽大変なことは?
昔に比べて着物を着る機会が減って、草履の良さを知る人も少なくなってきました。草履の文化と、すげる技術を、どうにかして後世に伝えていきたいと思っています。
▽仕事のやりがいは?
「履いていて気持ちがいい」
「草履ってこんなに楽だったのですね」
お客さまからこんな声を頂くと、うれしいですね。この仕事を応援してくださる方がいることも、励みになります。
▽草履は足が痛くなる?
手際よく台に穴をあけ、花緒をすげる姿はまさに職人。幼い頃から、父親が草履をすげる様子をそばで見て、自然と覚えたのだといいます。
「同じ23・5センチの足でも、足の甲が高い人もいれば低い人もいます。LやMといった大まかな区分ではなく、一人ひとりの足に合うように花緒を微調整して仕上げています」
足に合わせてすげた草履は、履いていて疲れにくく、痛くならないのだそうです。
▽本物を知ってほしい
シーモールで和装専門店を営む永井さんは、西日本でも数少ない履物職人。尋ねてくるお客さんは、大阪から沖縄まで広範囲にわたります。
「着物が無くならない限りは絶対に草履が要る。靴を履くわけにはいかないでしょう。1年でも2年でも長く、続けていけたらいいなと思います。興味を持ってくれる人が現れたら、うれしいですね」
▼職人の熟練の技が生み出す本物の草履
広報戦略課YouTubeへ
【URL】https://youtu.be/tj6JdLHYGik
(写真)50年間使い続けてきた道具たち。
(写真)花緒をすげた具合を草履に差し込んだ手の感覚で確かめる。
※写真は本紙参照
▼取材協力 有限会社永井商店・白鳳(【電話】232-7300)
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