■科学で“好き”を伝えたい
徳山高等学校科学部3年
柴崎湧人(しばさきゆうと)さん・鶴丸倫琉(つるまるみちる)さん
「科学好きの外国人の皆さんと交流できたのは大きな経験です。結果も大事ですが、研究の面白さの魅せ方や伝え方の大切さを学びました」と語るのは、科学研究発表会JSEC(ジェイセック)2022で高校初の全国5位にあたる入賞を果たし、5月にアメリカで開催された世界大会ISEF(アイセフ)2023に出場した徳山高校科学部3年生の柴崎さんと鶴丸さんです。
忍者が盗み聞きをする際に使用する金属板の道具、些さ音聞金(おとききがね)の音を拾う原理について研究した2人。忍者好きの先輩が行っていた研究を、部活の引退を機に引き継ぎました。「研究している先輩の姿がとても楽しそうで、以前から面白そうだなと思っていました。些音聞金は高音のノイズを削除して音を拾っていることが分かり、忍者は科学者であることが証明できてうれしかったです」
ISEF2023については次のように語ります。「英語発表の準備や、ポスター作成に苦労し、意見が合わず衝突することもありましたが、周りの皆さんが支えてくれたおかげで無事完成・発表することができました。大会では受賞を逃しましたが、経験を通し、人に伝える力が身につきました」
柴崎さんは「大学に進学し、海外で研究発表や、人の役に立つようなものづくりをしたいです」、鶴丸さんは「研究者たちの生きた証を残すため、彼らの知識を集約した本棚をネット上に創りたいです」と、それぞれ輝く笑顔で将来の夢を語りました。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>