■人生の羅針盤となる陶芸
ねんりんピック山口2024美術展
工芸の部 金賞受賞 中村達雄(なかむらたつお)さん
「私にとって陶芸は生きがいであり、励みになる存在です。作品作りが目標となり、日々のモチベーションにもつながります」と語るのは、ねんりんピック山口2024美術展 工芸の部で2度目の金賞を受賞した、市内在住の中村達雄さんです。
50年以上前、後の人間国宝 金城次郎さんの作品に出会い陶芸に興味を持った中村さんは、平成13年に仕事を退職後、62歳から陶芸を始めました。「金城さんが魚をモチーフにした作品を手掛けたことに影響を受け、普段は空想の魚をモチーフにした作品を作っています。絵を描くことは得意ではありませんが、個性と独自性のある作品を作りたい思いで、頭の中に思い浮かぶ魚を作品に表現しています」
そんな中村さんは、「宇宙を舞う魚(うお)」という作品で10年ぶりにねんりんピックに出品し、発想力やデザインなどが評価され、県内41作品の中から見事金賞を受賞しました。「人々は皆宇宙の中にある地球でつながっていることをチョウチンアンコウのような魚で表現しました。金賞受賞の連絡を受けたときは驚きましたが、大変うれしかったです」
中村さんはこれからも作品作りに励みます。「今後も初心を忘れず、基本に返った作品を楽しみながら作りたいです。そしていつか、人の手になじむような作品を作り、皆さんにプレゼントしたいです」と生き生きした笑顔で語る中村さんでした。
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