町の財政状況を町民の皆さまに理解していただくため、令和5年9月定例議会で認定された令和4年度の決算状況(一般会計)についてお知らせします
■令和4年度決算 ~一般会計~
◆収入
総額4,686,286千円
(単位:千円)
◆支出
総額4,415,219千円
(単位:千円)
・和木町の主要な収入源は町税です。令和4年度の町税は、法人町民税の増加等により、前年度比で3億1412万円の増収となりました。依存財源の割合は、前年度の56.4%から10.2ポイント減少しました。主な理由として、大規模な事業がなかったために地方債(借入金)の借入が少なかったこと、新型コロナウイルス対策のための国からの交付金が減少したこと、自主財源である町税が増えたこと等が影響しています。
・支出グラフは、町の支出を「性質別」に表したものです。
物件費には各種委託料が、補助費等には各団体等への負担金等が含まれています。
投資的経費には、町道改良工事や文化会館空調機更新等の建設工事等の経費が含まれています。
なお、義務的経費とは、人件費、公債費(借入金の返済)、扶助費(児童手当や福祉医療費等)といった、支出が義務付けられ任意に削減できない経費のことを言います。義務的経費の総額は令和3年度よりも減少しており、特に扶助料の減少(新型コロナウイルス対策として行われた給付金事業が縮小したこと)が大きく影響しています。
◆町税収の推移
・平成30年度以降、法人町民税の減収を主要因として、町の税収は減収傾向となっていましたが、令和4年度においては、法人町民税が対前年度比で3億1412万円の増収となり、総額で16億円を超え、ここ数年で最も多くなりました。
◆町の貯金の推移
※町の貯金は基金とよばれています。
※財政調整基金とは
町税の減収や予期しない災害の発生等による支出の増加に対応するための基金
※その他特定目的基金
・福祉基金
・健やか安心基金
・地域振興事業助成基金
・和木町すくすくこども基金
など
・財政調整基金は、平成30年度の認定こども園建設事業や岩国市ごみ焼却施設建設負担金等のため、1億8520万円ほど減少していますが、その後は右肩上がりに増加しています。令和4年度は法人町民税が対前年度比で約3億円の増収となり、また、新型コロナウイルス感染症対策を理由に、事業の規模縮小や中止とした事業が多かったことから歳出が減少しました。結果として、令和4年度末の基金残高は約17億6千万円となり、前年度よりも大きく増加しています。
その他特定目的基金が増えているのは、米空母艦載機配備特別交付金を使って「健やか安心基金」や「和木町すくすくこども基金」等へ総額約1憶2千万円の積み増しを行ったことが理由として挙げられます。また、公共施設の維持管理や長寿命化が将来的に必要になることを見据え、新たに「公共施設等総合管理基金」を創設し、1憶2千万円の積み立てを行ったことも、増加の理由です。
◆町の借金の推移
※町の借金は地方債とよばれ、借金の返済額は公債費とよばれています。
※臨時財政対策債とは
国から地方自治体に交付する地方交付税の原資が足りないため、不足分の一部を臨時財政対策債として地方自治体が借り入れる借金。
・借金残高は、平成30年に大きく増加しています。これは、和木こども園整備事業、町営緑ヶ丘団地の建設事業、岩国市ごみ焼却施設建設負担金など、大規模建設事業の集中によるものです。借金の返済は継続していますが、その後も町営緑ヶ丘団地第3棟の建設、装束雨水ポンプ場改修事業、中学校体育館整備事業等のために地方債を借り入れたことから、借金残高はほぼ横ばいとなっています。
令和4年度から、大規模事業に係る借金の返済が開始されたため、徐々に借金は減っていく見込みですが、今後は簡易水道施設及び公共下水道施設の更新等に多額の費用がかかることが予想されます。国や県の補助金等を有効活用し、なるべく借金に頼らない財政運営を行う必要があります。
なお、令和4年度末における一般会計の借金残高約50億7千万円のうち、約21億3千万円を臨時財政対策債が占めており、割合として大きくなっています。ただし、この借金の返済額(元利償還金)については、毎年普通交付税というかたちで町の歳入になっており、財政運営に支障が生ずることのないようになされています。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>