すまいる Smile～共にふれあうことで理解し一緒に楽しめる

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■Vol.166　幸(ゆき)雅俊さん(車町在住)
昭和60年8月生まれ。介護施設の機能訓練指導員として働きながら、障害者がスポーツを楽しむ機会をサポートする市民活動団体「グラスルーツいわくに」を立ち上げ代表を務める。
参加者と一緒にスタッフも楽しみながら事業を運営するよう心掛けている。

その空間では障害者が競技ができる、できないを問わず純粋にスポーツを楽しんでいます。誰もがそれぞれの楽しみ方でスポーツを楽しんでほしい。そんな思いで幸雅俊さんは障害者とスポーツを楽しむ活動を続けています。
幸さんと障害者との出会いは大分県での大学時代。当時所属していたサッカー部のコーチが特別支援学校の教員だったことから、障害者にサッカーを教えたり、一緒に競技したりしていました。「今考えれば、この時の経験が障害者と一緒にスポーツを楽しむことを当たり前だと思えるきっかけになったんだと思います」と振り返ります。
その後、スポーツに取り組む人を支える仕事をしたいと思うようになり、大分県で柔道整復師として働き始めた幸さんに転機が訪れたのは2016年。同級生から「一緒に地元岩国で通所介護支援事業所を立ち上げないか」と声を掛けられます。幸さんは悩んだ末、「生まれ育った地域の役に立てれば」との思いで岩国に帰ることを決意しました。
常々、スポーツで地域や社会に貢献したいと考えていた幸さん。そんなある日、「障害のある人にスポーツを教えてくれないか」との相談を受けました。この相談をきっかけに、幸さんは障害者が気軽に参加できるイベントや教室を企画するようになります。
2018年からは障害者がもっとスポーツに参加しやすくなるよう活動を組織化し、「グラスルーツいわくに」を立ち上げ、市内のイベントに参加したり、障害のレベルに合わせて一緒にボッチャやフットサル、陸上競技などを楽しめる機会を作ったりしました。
「活動の中で障害者の体力がついていく様子を感じたり、参加者同士が交流を深めたりしている姿を見た時は本当に嬉しいです」と語る幸さん。
そんな幸さんが夢見る活動の将来像は、「障害者も健常者も関係なく、ごちゃまぜになってシンプルに楽しめる居場所になることです」と笑顔で語ります。