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自治体の皆さまへ

受けましょう!乳がん検診

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山口県柳井市

■10月は乳がん啓発月間
日本人の死因第1位の病気であるがんは、定期的な検診の受診と早期発見・早期治療で死亡リスクを下げることができます。今回は乳がんについて、検診の重要性と普段から乳房を意識することの大切さをお伝えします。

◆乳がんとは?
乳がんは日本人女性のうち9人に1人がかかるとされており、女性が最もかかるがんです。
○特徴
乳がんは乳房の中にある、母乳をつくる役割を持つ乳腺にできるがんで、多くは母乳が通る乳管から発生します。乳がんの発生や増殖(ぞうしょく)にはエストロゲンという女性ホルモンが深くかかわっています。
○主な自覚症状
・しこり
・乳房のひきつれ(えくぼ)
・乳頭から液が出る
・乳頭の湿疹(しっしん)・ただれや陥凹(かんおう)
・左右乳房の形が非対称
などが主な自覚症状としてあげられます。ただし、こうした自覚症状のない場合もあります。

◆早期発見、早期治療で治りやすい乳がん
乳がんは女性が最もかかるがんである一方、部位別のがん死亡数では第4位となっています。このことから早期発見、早期治療により治りやすいがんと言われています。
○乳がんの5年後生存率
ステージ1 99.8%→ステージ4 38.7%
(公財)がん研究振興財団「がんの統計(2023年度版)」

◆ご存知ですか?ブレスト・アウェアネス
ブレスト・アウェアネスとは「乳房を意識する生活習慣」のことです。着替えや入浴などの際に、乳房を見て、触って、状態を確かめてみましょう。

◆ブレスト・アウェアネス4つのポイント
○自分の乳房の状態を知りましょう
月1回程度、入浴時などに乳房を鏡に映して見る、触るなどして、乳房に変化がないか確かめましょう。
○乳房の変化を気にかけましょう
乳房の以前の状態や左右差を比べ、見た目や触った感触などに変化がないか確かめましょう。乳房はつかむように触ると全体がしこりのように思えることがあるので、触るときはなでるように触りましょう。
○40歳になったら2年に1度乳がん検診を受けましょう
検診を受診することで、自分では気づかない異変が見つかることがあります。そのため2年に1度、検診を受けましょう。
○異変を感じたら医師へ相談しましょう
乳房に異変を感じたら、放置せずに医療機関を受診しましょう。早期治療はリスクを下げるだけでなく、治療時の体の負担を軽減することにもつながります。

◆マンモグラフィ検査とは?
乳がん検診の主な検査方法にマンモグラフィ検査があります。この検査は乳房専用のX線撮影のことで、乳房を板で圧迫し、薄く伸ばして病変を見つけやすくした状態で撮影します。
検査の際は上半身の衣類を脱ぎ、機器に片方ずつ乳房を挟んで撮影します。不明なことや不安なことは同席する技師に相談しましょう。肌の露出が少なくなるよう、肩や背中を隠すケープを着用できる医療機関もあります。

■乳がんには検診と生活習慣の見直しが有効です
周東総合病院で乳がんの診断や治療などを行う松並展輝医師。乳がん検診や日常生活で気をつけることについて話を聞きました。
○乳がんはどれくらいの速度で進行するのですか?
一般的に1個のがん細胞から1cmのしこりになるまで10年程度、1円玉ほどの大きさである2cmのしこりになるまで13年程度かかると言われています。しこりが大きくなると、乳房に石ころが入っているような感覚があります。もちろん個人差があり、急速に大きくなるもの、反対に進行の遅いものもあります。
○マンモグラフィ検査の有効性を教えてください。
一般の人が触診で発見できるしこりの平均的な大きさは約2cmですが、マンモグラフィ検査では触診よりも2~3年早く乳がんを発見できる可能性があります。強く圧迫して撮影するため、検査時には痛みを伴う場合がありますが、1回あたりの撮影時間は数秒程度です。
○マンモグラフィ検査以外の検査方法はありますか?
他の検査方法として超音波検査があり、乳腺炎などで痛みが強い場合やペースメーカーを装着している人には超音波検査をすすめています(超音波検査は市の乳がん検診対象外)。
ただし、こうした検査で必ず乳がんを発見できるわけではありませんので、2年に1回の検診の受診をお願いします。
○生活の中で乳がんを予防する方法はありますか?
乳がんの発症・増殖には、女性ホルモンのエストロゲンや遺伝などの影響がありますが、個人が実践できる予防として、基本的な生活習慣の見直しが有効です。具体的な対策としては下表のとおり、アルコール摂取や喫煙を控えること、運動をすることなどがあげられます。
○市民の皆さんにメッセージをお願いします。
乳がんと診断された場合でも、しこりの大きさが2cm以下でリンパ節転移がなければ10年生存率は約95%です。2cmのしこりは自分でも発見できますので、日ごろから入浴時に自身の乳房の状態を気にかけるなどのブレスト・アウェアネスを実践し、乳房を意識した生活を送りましょう。
自覚症状がある場合でも、痛みを伴わないため出血などの症状があるまで医療機関を受診しない人もいます。違和感があれば早めに医療機関を受診してください。

◆生活習慣の乳がんへの影響

「患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版」(改変)

◆市の乳がん検診を受診しましょう
対象:40歳以上の女性(昭和59年4月1日生まれまで)
検査方法:マンモグラフィ検査
実施期限:令和6年2月29日(木)
申込方法:自身で指定医療機関に予約してください。詳しくは市ホームページを確認してください。
指定医療機関:
・周東総合病院(健康管理センター)【電話】22-3456
・平生クリニックセンター【電話】56-2000
・光市立大和総合病院(健診科)【電話】48-2112

問い合わせ:市保健センター
【電話】23-1190

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