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私たちと人権シリーズ『多様な性と人権』

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山口県田布施町

レインボー山口事務局長・弁護士
鈴木 朋絵

20年近く前、親友からカミングアウトを受けたことをきっかけとして、性的マイノリティについての勉強を始めました。
同性愛者以外にも、戸籍上の性に違和感を持つ方、恋愛感情をもたない方(アセクシュアル)など、多様な性があります。性的マイノリティは人口の約8~10%が該当するようです。6色の虹(レインボー)は多様な性のシンボルとして扱われています。
200人以上の手記を読みましたが、自分の性に気づいたのは幼少期の頃からという方が比較的多かったです。親や教師からの無理解に悩む小学生時代のエピソードも何人もの方が書いておられました。解雇やいじめで、精神的な健康を害して自殺に至った友人の話を書く方もいて、いのちの問題であると痛感しています。
2018年にレインボー山口という支援団体を作りました。今年5月、山口青年会議所との共催で性的マイノリティの存在をお祝いし啓発をするイベント『山口レインボープライド』を開催しました。200名で一緒に山口市内をパレードし、私の親友も歩きました。パレードに手をふる山口の方々に会い『あたたかい町だね』と喜んでくれました。
自治体レベルの同性パートナーシップ制度(同性カップルを公的に認証する制度)は今年5月に実施自治体人口が全国人口の70%を超えました。山口県でも取組が進んでいます。国は今年6月に理解増進法を作りました。きっかけは首相秘書官の差別発言やG7でしたが、立法の基盤となったのはこれまでの地域での取組です。
私たち一人一人ができることを積み上げることが、人権の保護につながっていきます。多くの方々に正確な知識が広がり、どの性的マイノリティの方も安心して暮らせる地域になればと願います。

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