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議会だよりNo.92(1)

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山口県阿武町

■一般質問第1回定例会 3月13日
▽市原旭(いちはらあきら)議員
Q.阿武町の震災時の対応について
A.能登半島地震の際は迅速な対応ができた

問:
先般の能登半島地震では津波も発生し、甚大な被害となった。
町で想定する最大の津波の高さは、どのくらいか。
ABUキャンプフィールドの避難対応は、万全か。
町長:
県が示すさまざまな想定によると阿武町における最大の津波想定は3.0mで、到達までの時間は、最短44分となっている。
また、津波発生時の避難場所は、役場本庁や拠点施設を11箇所、決めている。
ABUキャンプフィールドでは、毎年、研修を行っている。
今回の能登半島地震の際も指示を出したが、社員間で研修通りの動きができていた。

問:町内の公共施設は、全て耐震補強がされていると認識しているが、本庁周辺の道路が寸断されることも想像できる。仮庁舎などの考えはあるのか。
町長:
想定外の事態で本庁舎が使えなくなっても、各支所の施設で対応可能。
住民票や、各種証明書の発行なども対応できる。
また、最悪の想定でも、重要なデータは、4市1町の共同でクラウド化しており、広島のデータセンターに保存されているので周南、柳井、光、下松のいずれかの市に行けば対応可能である。

問:津波の情報は、漁業者や釣り人にとって迅速な情報伝達が必須となる。漁協や港、海岸といった局所的な対応をどうするか。
町長:
迅速な情報提供が肝要である。
土、筒尾、宇久、尾無の海岸部には、平成30年度から4年間で、屋外拡声器を増設した。
また、デジタル式の行政無線なので1世帯だけの放送も可能だが、生命財産に関する重要な情報であり、共有する目的で一斉放送としている。

問:
令和3年度に「阿武町国土強靱化地域計画」があり、防災計画も書かれているが、「阿武町地域防災計画」は、東日本大震災以前のものである。
また、毎年3地区持ち回りで「阿武町総合防災訓練」をしているが、若干マンネリ化を感じる。
以前「地域ぐるみの防災キャンプ」といったイベントを経験したが、防災シミュレーションをゲーム感覚で体験し、楽しく防災を体験できたので、ぜひ取り入れて欲しい。
町長:
地域防災計画と国土強靭化計画は、内容は似通っているが、全く別の計画。
互いに連携し、整合性を図り、合理的な強靭化を進める意味で、令和6年度より、防災計画の全面改正に着手する。
防災訓練は、繰り返して習慣化することが、何より大切である。新たな試みも考えたい。

問:
備蓄品は、どんな物を所持しているか。
町だけでは、自ずと限界がある。自治体相互の連携体制を問う。
町長:
3地区の指定避難所にそれぞれ多目的テントを10張、折りたたみ式簡易ベッド20台を配備している。
簡易ベッドは、椅子代わりにもなり、利用者からも好評であった。
食料は、水500ミリリットル540本、パン200個、白ご飯や五目ご飯などのアルファ米を83食、豚汁120食を備蓄している。
このほか、非常用トイレ3台、発電機4台、毛布285枚に加え、オムツ、下着、生理用品、コロナ感染対策備品などを備蓄している。
また、県および市町相互間の災害時応援協定、民間の数十社に及ぶ事業者などと協定を締結し、水や食糧の確保を含めて、連携体制を図っている。

問:
能登半島地震の際の、輪島市朝市通りの事例を参考に、密集した家屋、狭い路地の火災、災害時の対策が必要。
長期ビジョンを持った本気のまちづくりが必須だが、町長の考えは。
町長:将来を見据えると、避けては通れない課題である。常に念頭に置きながら、可能な時期がくれば実現したいと思っている。

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