文字サイズ
自治体の皆さまへ

議会だよりNo.92(3)

12/53

山口県阿武町

▽池田倫拓(いけだみちひろ)議員
Q.体育館のエアコン設置について
A.必要があれば大型扇風機を追加する

問:
町立校では昨年度より夏休み期間を短縮しての授業となった。
経緯として保護者に対して授業カリキュラムが増加したが無理なく授業日数を確保するため、また環境的な部分では教室へのエアコンが設置されているからと説明された。
たしかに教室での授業環境は、配慮されているが、体育館へのエアコン設置はされていない。
学校では教職員の方は児童生徒の体調に気を遣い授業を行っている。
特に体育の授業は、授業内容に加えて休憩時間や水分補給に気遣っている。
体育館のエアコン設置で健康リスクを低減でき、授業効率の向上にもつながると考える。
体育館へのエアコン設置は学校施設内の環境整備や児童生徒の健康や安全を推進するため、文科省からも助成が実施されている。
阿武町は体育館のエアコン設置を検討しているのか。
または過去に検討した経緯があるのか問う。
教育長:
現在、阿武町の学校においては、普通教室を中心にエアコンを設置し、体育館では大型扇風機を配置し、熱中症指数計測器で児童生徒の活動場所の指数を測定し、状況に応じ、活動を制限したり中止したりしている。
さらには、細かな休憩と水分補給の時間の確保、屋外での帽子の着用の推進など、多方面にわたって細心の注意を払い熱中症予防に努めている。
文部科学省では学校の熱中症対策の一環として、学校の体育館にエアコンなどの冷房設備の設置について推進している。
また、冷房設備設置やそのための体育館改修工事に係る経費に対しても、国からの補助があり、補助率は、令和4年度までの1/3から、令和5年度から7年度までの期間は対象工事費7000万円を上限に、1/2に引き上げられている。
なお、学校の体育館の多くは断熱性能が確保されておらず、体育館という広い空間では冷暖房効率が悪く、文部科学省では、体育館本体の建替えや全面的な改修工事の際に断熱性能を高め、その上で設置することとしている。
補助の要件としても、体育館に断熱性があることとなっており、そのため、補助があったとしてもかなりの額の負担が必要と考えられる。
このようなこともあり、山口県内の設置率は、令和4年度の調査では1.1%に留まっている。全ての学校の体育館に設置している市町はなく、一部の体育館に設置しているのが、基地関連交付金のある和木町と周防大島町、これに田布施町を加えた3町のみとなっている。
このような状況下、学校の各教室などへのエアコン設置をするにあたって、体育館を含めて設置個所の検討をしたが、その結果、校舎内で児童生徒が過ごす時間が長い、または使用頻度の高い普通教室やランチルームなどを優先的に設置してきた。
現在、体育館については、大規模な改修が必要になることや、設置後には電気使用料や維持管理費についても高額になるので、設置は見送っている。
必要があれば、大型扇風機を追加することで対応する。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU