■一般質問第4回定例会12月5日
▽市原旭(いちはらあきら)議員
Q.町政の総括と次期町長選挙出馬について
A.今後とも町のため町民のために先頭に立ち誰よりも汗をかきたいと思っている
問:
子育て支援3点セットを全国に先んじて行い、出生数の増加という数字で結果を出している。
また「まちの縁側拠点整備事業」キャンプフィールドに着手。阿武町の地の利を活かし大自然に着眼したプロジェクトを展開している。
就任から困難な問題がなかった訳ではない。
イージス・アショアの配備計画で、町は過熱報道の渦に巻き込まれた。その後も誤振込の件で再度静かな町が騒然となった。
また、コロナ禍の世界で未知の対応も経験した。
これまでの町政運営を総括し、ご自身の評価を伺い、次期町長選出馬の意志を問う。
町長:
1期目においては、「チェンジ、チャレンジ打てば響く町民の一人ひとりに寄り添う町づくり」を合言葉に、全ての世代に精神的、身体的、経済的に暮らしやすく、安全で安心な環境を整備することを最大の使命とし「選ばれる町」となるまちづくりを進めてきた。
単独町制を堅持する中で、若者定住と、雇用の創出、高齢者の福祉対策等において、他の自治体に先駆けて、積極的かつ大胆に進めてきた。
2期目はコロナ禍にあって、その対応と東京一極集中の是正の受け皿を目指し、地方創世を完遂する思いから、総合計画や総合戦略を策定した。
具体的な施策として、7つの基本方針と31項目の公約に従い実行。
公約は概ね完了、或いは着手済み。その意味では、十分とまでは行かないとしても及第点の評価はいただけるのではないか。
奈古地区の圃場整備、無角和牛の新たな事業展開、保育料の完全無償化や高校生までの医療費の無償化、さらに保育園を含む中学生までの給食費の無償化、いわゆる「子育て支援3点セット」、福賀・宇田郷地区の高校生の町営バス運賃無償化、キャンプフィールドは、道の駅との相乗効果もあり、町の経済に大きく貢献し知名度が上昇した。
山陰道、木与防災道路の進捗、町道や橋梁のインフラ整備、消火栓の増設、町補助事業による1ギガの超高速通信網(光ファイバ)の整備も進めてきた。
町の財政は、最も健全な状況を続けることができている。
在任期間は、「過疎化、人口減少との戦い」で、私なりに色々な視点で分析、先発事例等も参考にし、阿武町らしさを加えながら、懸命に取り組んできた。
それが人口の社会増や出生者数の増加という形で現れてきている。
今後の大きな課題は、町営複合診療施設の整備、分譲宅地や工業団地の造成、障がい者グループホームの建設がある。
また、新たな視点で取り組みたいのが「教育」だ。義務教育の段階で確かな学力をつける具体的な取り組みを行い、町の魅力を向上させたい。
長年の行政経験、国、県、産官学のリーダーの方々との繋がりや信頼関係を礎に、今後も先頭で汗をかきたい。
▽松田穣(まつだみのる)議員
Q.海のごみの処理に関して
A.漁業者の方で責任をもって分別に協力いただけるのであれば最終的な処理を町が行うことについて前向きに検討したい
問:
時化の後等、定置網を固定する枠組みに漂流物のロープや網、レジャーシート等が巻き付いたり、流木が引っかかったりする事も多々あり、波の揺れで、取り除くまで揺られ続け、擦れる事で網の枠組みや、網本体を損傷してしまう。
当然取り除く必要があるが、取り除いたロープや網、中には、船に上げるのが困難な大きさの流木も、そのまま海上に放置すると、いずれ他の船の航行の障害となる可能性もあり、持ち帰るようになる。
以前は年に一度、海底清掃があり、回収したごみを、一旦集め、補助事業で処分していたが、現在は、漁業者や船舶の減少もあり、補助事業は継続困難となった。
漂着物がただ集めてあると、関係のないごみ等も捨てられたりするが、一時保管場所や、処分に関して新たな仕組みを整備できないか。
町長:
海のごみについては、私も行事が重ならない時は、清ヶ浜海岸の清掃活動に参加しており、昔と現在ではごみの種類が変わってきたように感じている。
以前は、海外からと思われるポリタンクやペットボトル、空き缶や生活ごみが大半を占めていたが、最近は、漁網やロープの一部、ブイや発泡スチロールの浮き等のごみが見られ、多くは国籍不明だが、中には明らかに日本のものと思われるものも散見する。
こうしたごみは船の航行の妨げになるだけでなく、海難事故の原因にもなり、定置網漁業者にも被害を及ぼすため、回収し、港に持ち帰る必要があることは十分理解している。
現在、海岸に漂着したごみは、町が、国の補助金を活用し、清ヶ浜老人ホーム跡地に、一旦集め、定期的にそこで分別し、処理業者に処分してもらっている。
一方、海上のごみについては、県漁協が国の補助金を活用し、「海底清掃事業」として処分を行っているが、県内の、規模が小さい支店では、在籍船舶が小型である、担い手の高齢化が著しい、さらに申請基準の厳格化等の理由により、2年前から申請をしていない。
また、近隣の市(萩市、長門市)において、自治体による処理は、実施していない。
ただ、海のごみは、海上で漂流していようが、海岸に漂着していようが、元は同じごみであり、港の一角に回収されたごみが貯まる一方では、衛生的にも、見た目にもいかがなものかと考える。
従って、回収されたごみを、漂着したごみと同様、漁業者の方で責任をもって分別し、フレコンバックにまとめる等、ご協力いただければ、町が漂着ごみを業者に搬出する際に、一緒に回収してもらうこと等、最終的な処理を、町が行うことについて、前向きに検討したい。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>