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SUKSK(スクスク)生活のすすめ

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山形県 山形市

■「足の健康と健康寿命」

山形市保健所 副所長 加藤裕一

「足病(そくびょう)」という言葉をご存じですか。「起立・歩行に影響する下肢・足の形態的・機能的障害」「感染やそれに付随する足病変」「日常生活を脅かす非健康的な管理されていない下肢・足」を総称して足病と呼びます。足病の原因は、内科系疾患(糖尿病、閉塞(へいそく)性動脈硬化症、脳血管疾患など)、整形外科系疾患(外反母趾(ぼし)、アキレス腱炎など)、皮膚科的疾患(タコ・ウオノメ、巻き爪、足・爪白癬(つめはくせん)など)そして血管外科的疾患(下肢静脈瘤(りゅう)など)と多種多様です。このような背景から日本でも診療科枠を越えた足病医が注目されています。

足病は歩行を損なうことがきっかけとなります。足病を悪化させない方法として家庭や施設で行う「予防的フットケア」があります。ケアのポイントは「観察」「清潔」「継続」です。入浴(足浴)・保湿・着替えなどの機会に足(足裏、かかと、爪、指・指の間など)を隅々まで「観察」します。足のトラブル(傷、むくみ、皮膚の色や爪の異常など)を早い段階で発見することにより、トラブルが小さいうちに対処が可能となります。次に「清潔」です。足・爪白癬、特に爪白癬は爪の変形や肥厚の原因になります。清潔を維持して足・爪白癬を予防します。そして最後に観察と清潔を「継続」することです(これが一番難しいかもしれません)。

予防的フットケアは転倒予防に貢献するといわれています。転倒予防は結果として健康寿命の延伸につながります。

いくつになっても健康でいるために、「足元」を見直すことは大切かもしれません。

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