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山形県 山形市

▼シェルターインクルーシブプレイス コパル

シェルターインクルーシブプレイス コパル 館長 色部正俊氏

▽「インクルーシブ」を体現するために工夫していることを教えてください。
「目の前の~さん・隣の~くん・近くにいる~ちゃんのことを理解しようと努める」ことが原点です。「コパル」には、個々の子(コ)を尊重しながら仲間づくり(パル)をしていこう、という願いが込められています。「性別・年齢・国籍・障がいの有無を超えて、全ての人にとって心地良い居場所をつくる」というインクルーシブの理念を実現するには、個に寄り添うことが全ての始まりです。さまざまな立場や背景を持つお子さんの笑顔を思い浮かべながら議論を重ね、建築やイベントという「カタチ」、おもてなしという「ココロ」でチームの思いを体現できるように努めています。
「コパルに来ると心の角がとれますね」「どんな観光名所よりまずはここに来るといい」「何よりスタッフの対応がインクルーシブそのものですね」など、来館者からとてもありがたいお言葉をいただきました。全国でも極めて事例の少ない「インクルーシブプレイス」の魅力をコパルから発信していきます。

▽コパルのテーマの一つである「生きる力」について教えてください。
「生きる力」の中でも、特に「考える力」を育みたいと考えています。野山で遊ぶ時には、危険を回避したり、遊び方を考えたり、仲間とルールを相談したりと、無意識のうちにさまざまなことを考えながら楽しむでしょう。まさにコパルは、「自然の中で遊びを創造する場」を提供しています。ですから、エリアごとの年齢制限もなく、禁止事項の貼り紙も最低限にしてあります。自分と違う立場や背景を持つお友達がいる前提で互いを認め合い、遊びのルールを考えていく。大人が決め過ぎないことも、「生きる力」を育むためには必要なことだと思っています。

▽コパルのテーマの一つである「地域共生」について教えてください。
「アテンダント」「市民ワークショップ」が地域共生の柱です。「アテンダント」というボランティア制度があり、18歳~80歳の45人が、見守り、清掃、読み聞かせなどのサポートをしてくださっています。
「市民ワークショップ」では、子どもや親子を対象としたワークショップや講座を企画、開催してくださる個人、企業、団体を募集しました。スポーツ・音楽・医療・介護・福祉・食育・エンターテインメントなど、幅広いジャンルの方から応募があり、地域の皆さんと共に活気ある場づくりを実現しています。

▽今後やってみたいことを教えてください。
日本の未来を担う子どもたちに、一人でも多く「インクルーシブ」を伝えていきたいです。コパル内だけをインクルーシブ特別エリアと捉えるのではなく、「コパルから地域に、全国に、さらには世界に…」と発信します。
これまで国内外から約29万人(海外22カ国)の来館者、1300件を超える視察(42都道府県)など、多くの方々よりお越しいただき心より感謝申し上げます。これからも、インクルーシブな設計、建築、そしてインクルーシブな運営、維持管理をご体感いただき、皆さんと共に魅力的な「インクルーシブプレイスづくり」を推進していきたいと思います。
新年は1月2日から開館いたします。皆さんのお越しを心よりお待ちしております。

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