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自治体の皆さまへ

歩いて楽しい商店街に

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山形県 山形市

▼大手門通り すずらん商店街

大手門通りすずらん商店街振興組合 理事長 船山隆幸氏

▽歩行者天国など道路を活用した取り組みを始めたきっかけを教えてください。
商店街というのは従来は買い物をメインに消費する場所だったわけですが、今では小売店は激減し、夜の飲食店が多くなっていて時間消費にシフトしています。これは全国的な流れで、私たち大手門通りすずらん商店街も状況は同じ。日中はシャッター通りだと思われることもあります。そんな中、山形市が掲げている「歩くほど幸せになるまち」というビジョンに沿った形で「商店街を歩くといろんな発見があって面白いよ」という提案をしていこうと考えました。

▽具体的にどういう取り組みを行ったのでしょうか。
「すずらんナイト」と題し、車道を歩行者天国にする取り組みを行っています。これまでに、東北芸術工科大学が主催する「山形ビエンナーレ」の会場として活用してもらったり、モンテディオ山形のパブリックビューイングなどを行ったり、たくさんの人に来ていただきました。

▽どのような効果があったのでしょうか。
まず、商店街に興味を持った若い方が現れるようになりました。例えば、東北芸術工科大学の学生や卒業生が「自分で製作したストリートファーニチャーを商店街に置いてほしい」と声を掛けてくれて、パークレットのサインをデザインしてくれたり、歩道の空間をデザインしてくれたり。そんな彼らの登場によってとても心地良い空間が生まれたことで、観光客が座って地図を開いたり、お年寄りが休憩したり、ゆっくりと世間話をすることができたりと、これまでただ通り過ぎるだけだった商店街に目を向けて、足を止めてくださる方が多くなりました。
また、「すずらんナイトでこんなことをやってみたい」という提案をいただくことも多くなり、商店街に関わってくれる人がどんどん増えてきていると実感しています。

▽今後どういう商店街にしていきたいですか。
商店街は、情報を得る場所でもあると思います。例えば、地元の人がお薦めするお店を知りたい観光客の方もいますよね。パークレットやストリートファーニチャーなどの滞在できる空間があることで、お客さんとのコミュニケーションの距離が近い場所にしていけたらと考えています。
また、商店街に関わりを持って一緒にチャレンジしていくという空気感が広がっていけば、これまで商店街になかなか来なかった人たちが足を運んでくれるかもしれませんし、ここにお店を出したいという人が増えてくるかもしれません。「山形市を元気にしたい」という前向きな思いと豊かなアイデアを持つ人たちが集まってくるような商店街になっていくといいな、と思っています。

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