「デザイン」とは、目的を達成するための計画を立て、人々が理解できるように表現する、一連のプロセスのことを言います。
普段は気付くことのない、山形市の政策に生かされている「デザイン」について、市長と関係者にお聞きしました。
今、それぞれの自治体がまちの魅力を高めるために努力をし、個性を出そうとしています。
まちの魅力を高め、個性を出していくためには、行政だけではなく、市民の皆さんや企業など、それぞれが同じ方向を向いて歩みを進めることが重要です。
行政がビジョンを示し、思いや考えを伝えることでビジョンに共感し、共に行動してくれる人を増やしていく。そうすることで、まちの個性を形づくり、強くしていくと考えています。
▼山形市のビジョン
山形市は健康医療先進都市と文化創造都市の2つのビジョンを掲げています。山形市の個々の政策課題や政策テーマは、この2大ビジョンに基づいており、いわば、この2つのビジョンの実現が都市デザインと言えると思います。
例えば、中心市街地グランドデザインでは、「歩くほど幸せになるまち」をコンセプトにしています。
このコンセプトは、健康医療先進都市としての大きなテーマである「市民の健康寿命を延ばす」ことから着想したものです。歩くことは健康維持の基本ですが、車社会になり歩く機会が少なくなっている中、中心市街地に居心地が良い空間を整備し、回遊してもらう仕組みをつくることで、歩く機会を増やそうとするものです。
また、山形市では、特に秋になるとさまざまな団体がイベントを実施しています。それを広く知ってもらうために始めたのが「やまがた秋の芸術祭」です。まちなかを歩けば至るところで音楽やアートなどに触れられる、そんなイベントになっています。
これも、歩いてもらう仕組みをつくる、文化・芸術に触れる機会を増やすという点において、2大ビジョンに基づいて行っている取り組みです。
しかし、行政だけで取り組むのは限界があります。ビジョンの実現には行政だけではなく、市民や民間の活力などより多くの力を結集して進めていくことが必要です。
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