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自治体の皆さまへ

都市(まち)をデザインする(3)

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山形県 山形市

▼歩くほど幸せになるまち
山形市は、中心市街地グランドデザインの中で「歩くほど幸せになるまち」をコンセプトにし、居心地が良い空間の整備や回遊してもらう仕組みづくり、公共交通の利用促進などを掲げています。
行政がグランドデザインの中でビジョンを示し、自ら積極的な投資や政策を行っていく。そうすることで、新規出店などの民間投資が生まれて、中心市街地の魅力がどんどん高まっていく、そうした流れをつくろうと、ビジョンを示し取り組んできたことがまさに「まちをデザイン」することだと言えると思います。

▽居心地が良く歩きたくなるまちなかづくり
「歩くほど幸せになるまち」の実現に向けた取り組みの一つが、まちなかを車から人中心の空間へと変える「ウオーカブルなまちづくり」です。
山形駅前大通りやすずらん通り、シネマ通り、七日町大通りなどにおいて、公共空間の有効活用を図り、滞在空間を生み出す取り組みを行うなど、「居心地が良く歩きたくなるまち」の実現に向けた社会実験を行っています。
また、昨年9月には、「おしゃれで居心地良く、利便性の高い空間」をテーマに中央公民館と市立図書館中央分館をリノベーションしました。休憩や打ち合わせができるスペースがあり、「皆さん思い思いの過ごし方ができる場所にしたい」という思いをデザインし、形にしました。
ぜひ、中心市街地にお越しの際には気軽にお立ち寄りいただければと思います。

▽御殿堰(ごてんぜき)を生かした回遊性のあるまちづくり
山形市では「粋な町七日町」、通称「粋七(いきなな)」をコンセプトに、御殿堰に沿って景観性の高いまち並みとまちなか回遊の向上を目指した魅力あるまちづくりを進めています。
昨年11月に十一屋七日町本店がリニューアルオープンしましたが、御殿堰を生かした回遊性のあるまちづくりという考え方にご賛同いただき、お店を改築していただきました。十一屋南側の御殿堰整備も着々と進んでおり、3月末には完成します。完成すれば、水の町屋七日町御殿堰、ルルタスと合わせて、中心市街地の顔としてデザインされた非常に魅力ある空間になると思っています。
御殿堰は、山形市の誇るべき重要な歴史資産である「山形五堰」の一つです。山形五堰は、昨年11月に「世界かんがい施設遺産」に登録されました。また、今年は山形五堰の建設から400周年というという節目を迎えますので、そうしたこともこれからPRの一つの材料として、しっかり発信していきます。
そうした取り組みを行ってきた結果、毎年10月に行っている歩行者通行量調査の令和5年の結果が、平成21年以来の最高値になりました。
これについては、中心市街地グランドデザインというビジョンをしっかり掲げ、そのビジョンにのっとった積極的な政策を行ったことが重要でした。行政が本気度を示したことで、そのビジョンが民間企業や市民に伝わり、共感を得ることができました。そのことが十一屋のような民間投資や新規出店などにつながり、中心市街地の魅力を高める相乗効果を生み出したと思っています。

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