▼自分の脈をセルフチェック!
市立病院済生館循環器内科 村形 寿彦
皆さん、「検脈」という言葉を聞いたことがありますか。検脈とは普段の自分の脈拍数がどれくらいなのか、また脈がバラバラで不整になってないかなどを調べるために、手首など動脈が拍動する場所を触れて脈をチェックすることを指します。
簡便な方法としては、手首を内側にぐっと曲げたときに筋が立つと思いますが、そこから親指側へずらしたところを反対側の手の指3本(人差し指・中指・薬指)で軽く指先で押し当てるようにすると、動脈の拍動が触れると思います。15秒ほど測り、その4倍の数字が1分間当たりの心拍数となります。体の状態や個人差によりますが、おおよそ60~100回/分が正常の目安となります。回数が極端に多いまたは少ない場合や、脈の間隔が不整の場合には、不整脈の可能性があります。常に脈の異常がある場合には、症状がない場合でも医療機関を受診して、心電図検査を受けることをお勧めします。
不整脈のなかでも心房細動は近年、特に高齢者を中心に増えており、その多くは動悸(どうき)などの症状がないといわれています。しかし、心不全や脳梗塞、認知症進行の原因となるため早期発見と適切な治療が極めて重要となります。この健康メモに目を通した皆さん、ぜひ自分の健康を自分で守るためにも検脈をしましょう!
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