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自治体の皆さまへ

新春知事対談(1)

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山形県 クリエイティブ・コモンズ

やまがたの魅力を世界へ
~観光復活への挑戦~

国際クルーズ船の寄港や国際定期チャーター便の運航が再開され、インバウンド拡大の期待が高まる中、世界に誇る山形の魅力や可能性について熱く語ります。

・ザ ヒドゥン ジャパン 合同会社代表
山科沙織(やましなさおり)さん
三川町出身。2018年、酒田市で同社を設立し、訪日外国人をターゲットにしたツアーの企画・販売や観光プロモーション、メディア運営など、インバウンドに係るさまざまな事業を展開。

・山形県知事 吉村美栄子

・国連世界観光機関(UNWTO)駐日事務所代表
本保芳明(ほんぽよしあき)さん
北海道小樽市出身。2008年に発足した観光庁の初代長官に就任。大学教員、大手旅行会社役員なども歴任し、シンポジウムのコーディネートや講演などでも精力的に活動中。

◆昨年を振り返って
[知事]県民の皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
[司会]昨年はどんな1年でしたか。
[知事]新型コロナが5類に移行し、ようやくコロナ禍前の人の流れや日常が戻りつつある1年でした。これもひとえに、医療従事者、事業者、県民の皆さまのご理解とご協力のおかげであり、改めて感謝を申し上げます。
昨年は、4月に約3年半ぶりに国際クルーズ船が酒田港に寄港しました。また、6月にはさくらんぼの大玉新品種「やまがた紅王」が本格デビューし、イベントの開催や各種媒体によるプロモーションのほか、東京や大阪、台湾でのトップセールスなどを行い、県内外に強くアピールしました。10月には台湾との国際定期チャーター便の再開や庄内羽田便の期間増便など、観光復活に向けてさまざまな明るい話題がありました。
一方で、物価高騰の長期化や記録的猛暑などが、県民生活や地域経済に大きな影響を及ぼしました。足元の課題にしっかりと対応しながら、県内経済の活性化に努めてまいりたいと気持ちを新たにしているところです。

◆観光を取り巻く状況
[知事]昨年、観光の客足が徐々に回復し、山形花笠まつりなど県内のイベントが制限のない形で開催されたことは、県内経済の回復および伝統文化の継承に寄与する動きとして、大変うれしく思います。
県では、5月に県内観光関係者とともに開催した「やまがた観光復活キックオフセレモニー」を皮切りに、チャーター便誘致や観光誘客に向けた台湾トップセールスを行い、10月、11月にはアメリカやタイでも県産品の販路拡大や観光誘客を働きかけました。また、観光事業者が行うデジタルトランスフォーメーションの取組みを支援するなど、観光復活に向けて全力で取り組んできたところです。
[司会]本保さんは、全国の状況をどう捉えていますか。
[本保]訪日外国人旅行者が最も多かったのは2019年の約3,200万人ですが、昨年は全国的にインバウンドが回復し、約2,500万人になりそうです。これには円安の影響が大きいといわれますが、私は円安が収まってもこの傾向が続くと思います。理由は、世界的に国際観光客の動きが拡大する中で、嬉しいことに日本が旅行先として地位を確立しているからです。
インバウンドは、活況になるにつれて、地方にお客さんが流れますので、山形は今後ますます元気になるのではと思います。ただ、急に観光客が増えるとオーバーツーリズムの問題も生じますので、地域の方々にとってより良い生活や環境をもたらすための政策が大切です。
[司会]山科さんは、お仕事で感じる変化はありますか。
[山科]当社は主に欧米豪をターゲットとする旅行会社ですが、昨年は、個人や旅行会社からの問い合わせ、ウェブサイトへのアクセスなどが大幅に増えました。特に蔵王、銀山温泉、出羽三山などのキーワードでのアクセスが多く、ウェブ経由のツアー予約も増えています。
コロナ前に山形を訪れる外国人は、日本に何度も来ているリピーターの方が多かったのですが、現在は初めて日本を訪れる方が山形へ足を延ばすケースも増えているように感じます。

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