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あかるさかおるのスケッチブック―男女共同参画推進コラム―No.6

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山形県三川町

山形県男女共同参画推進員を務める「あかるさかおる」※さんによる連載コラムです。
※アーティストネーム

■“自分で選ぶ”
今年、ある大手ランドセルメーカーのドキュメンタリー動画が話題になりました。我が子のランドセル選びを、保護者は別室で見守ります。「ピンクが好きだからきっとピンクを選ぶ。」「汚れが目立たない色だと嬉しい。」などと話しながらモニターを覗(のぞ)くと、子どもたちは皆、以心伝心の如くパパ・ママの期待通りのランドセルを選んでいきます。納得の表情の親御さんたちですが、そこで驚きの事実が判明します。「保護者の方が選んでほしそうだと思うランドセルを選んでもらいました。次は本当に自分が使いたいランドセルを選んでもらいます。」
すると、黒のランドセルを選んだ男の子は白に、ピンクだった女の子は青に変更。そして、黒に赤の縁取りのものを選んでいた男の子は、ピンクで星が煌(きら)めくものに選び直したのです。自分の選んだランドセルを背負って親御さんとご対面。自分のチョイスを認めてもらった子どもたちはとっても嬉しそうで、また誇らしげでした。
誰かが喜ぶ答えじゃなくて、自分の心で選ぶこと。大切だけど難しい、幸せに生きるのに必要なスキル。子どもだからと誘導せずに、小さな時からたくさん練習して身に付けてほしいと願います。また私たち大人は、ピンクを選んだ男の子に「似合うよ」と言ってあげられるでしょうか。もし躊躇(ちゅうちょ)するなら、それはなぜでしょう。次世代が“誰もがありのままで生きやすい社会”に近づくかどうかは、今の私たちの意識にかかっています。
最後に…実は「通学はランドセルで」という規則すらないのをご存じですか。どんな鞄(かばん)で通学するかも含めて「自分で選ぶ」を応援してあげられたら、もっと素敵かもしれませんね。

▽このコラムを書いている人
菅原明香(すがわらさやか)(あかるさかおる)
ナリワイALLIANCE(アライアンス)代表
通訳ガイドやアート活動、コミュニティづくりなども行う複業アーティスト。三川町在住、2児の母。

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