■芋煮会は未来をつくる!!
さかのぼること三三〇年前、中山町には最上川舟運で栄えた長崎湊があり、舟運に携わる船頭や商人たちでとても賑わっていました。荷揚げや荷待ちの逗留(とうりゅう)の間、時間つぶしに棒鱈と里芋を煮ていろいろな話をしながら食べていたそうです。いわゆる文化交流であり、それが芋煮会の始まりと言われています。秋の風物詩として「芋煮会」の知名度も全国的に広がり、山形県を代表する観光資源となったのです。昨年は、「芋煮会発祥の地」と「北前いも煮」の商標登録もできて、ますます芋煮会の元祖としての地位も確立してきているのではと思っているところです。
今年は中山町誕生70周年を迎えます。この様な時代の流れの中、芋煮会発祥の地として記念日制定を申請したところ、日本記念日協会より認定され、「10月2日を『芋煮会の日』として記念日登録」が決定しました。三〇〇年以上も引き継がれてきた「芋煮会」は、姿は変わってきたものの、地域の人々が集まり、協力して行う行事であり、地域の結束力や協力関係を深める機会となりうるものと思っています。芋煮会を通じて地域の伝統や文化を守り、次世代に受け継いでいくことで、わが町のアイデンティティは育っていくものと信じています。
中山町長 佐藤俊晴
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