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中山町歴史散策 第203話俳額(1)

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山形県中山町

俳額は、俳諧仲間の句作向上を願って、長方形の木版の額に句を寄せ、撰者の句を添えて神社に掲額したものをいいます。
俳諧が次第に一般庶民を巻き込むようになると、句集としてまとめられる一方で、より向上を切望し、歌仲間の絆を強めようとして最寄りの神社に俳額を奉納する風習が現れました。
文化・文政時代以降には、各地の神社の境内で句会が開かれることも多く、作品に、撰者や評者が加除訂正を行って、一人一句を掲げていき、中には、投句の数が多く、それに合わせて掲げる俳額も大きくなっていくものもありました。
町内の俳額としては、岩谷十八屋観音堂(嘉永4年1851年)、柳沢石子神社(安政2年1855年)、金沢御嶽神社(安政2年)があります。そのうち御嶽神社の俳額は箪笥の横板を用いたもので、今では、字体がほとんど見えないほどの傷み具合となっています。
俳額に掲句された作者をみると、近隣諸村からの参加者も多く、俳人の数もさることながら、俳句を通して往来の盛んであったことがわかり、交流の広さに驚かされます。
次の号からは、町内に残る俳額について見ていきます。

■語句の説明
掲額:表彰状や写真、色紙などを額に入れて、高いところに掲げること。またはその額のこと。

※引用…中山町史中巻第10章第3節文芸と美術工芸

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