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ひと・夢・まち 町長コラム

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山形県中山町

■日本から来たヒーロー・中村哲~医師・中村哲ドキュメント映画を鑑賞して~
2019年12月、人道支援を続けていたアフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲医師。現地での35年にわたる活動の中で、医療に留まらず井戸掘り、用水路建設と、目の前の命に救いの手を差し伸べてきた。2010年に完成させた用水路は今も65万人の生活を支えている(良心の実弾~医師・中村哲が遺したもの~より)。
彼の進めてきた用水路建設事業は、先進国である進歩的な技術に頼ることはなく、地元住民で造り上げることにこだわり、その完成した施設は、人をつくり地域をつくるという信念があったようである。さらに、地域住民が自分事として自然と対峙し自立することを伝えたかったように思える。
生前、作家・澤地久枝さんとの対談で、澤地さんが後継者について問いかけると、「後継者はいない。人の名前は忘れられる。しかし、そのものは残っていく。自分たちの生活や生命に直結するものであれば、保全されるだろうと思います」と答えたと言う。中村氏の息子さんが、追悼式の中で、父の言葉で一番覚えているのは、「口で立派なことばかり言わんで行動で示せ」だったと語った。重く心に刺さる言葉である。
中村哲、未来に語り繋いでいかなければならない人物の一人であると感じている。
中山町長 佐藤俊晴

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