大蔵村では、新庁舎建設事業を進めており、このたび基本設計がまとまりました。令和5年度に策定した基本計画に基づき、広報おおくら令和6年7月号では設計案をご紹介しました。それをもとにパブリックコメントを募集し、村民の皆さんからいただいた意見や、説明会で出された提案を参考に、シンプルで機能的な基本設計を決定しました。今後、詳細な設計(実施設計)を令和7年2月までに行い、令和9年1月の開庁まで、事業全体の完成を目指します。
◆建築概要
○庁舎棟
規模:3階建て
構造形式:鉄筋コンクリート造
延べ床面積:3726.51平方メートル
(庁舎部分1779.56平方メートル、公民館部分1946.95平方メートル)
駐車台数:121台(思いやり駐車場3台含む)
○車庫棟
延べ床面積:511.58平方メートル
構造形式:鉄骨造
◆配置計画・外構計画
・敷地中央に庁舎棟、西側に公用車の車庫棟を配置します。
・正面玄関は、冬期間の強い北西の風を避けるため、南東側に設けます。
・正面玄関付近に来庁者用駐車場を配置し、来庁者の利便性に配慮します。さらに軒下広場内に思いやり駐車場1台分を設けます。
・進入路に歩道を明示し、歩行者の安全を確保します。
・緊急時の進入路を敷地東側に1か所設けます。
◆設備等計画
・ライフサイクルコスト、二酸化炭素削減を目標とし、環境負荷に配慮した機器を採用します。
・災害対応を考慮した設備(非常用発電機による給電、災害に強い受電計画)を計画します。
・BCP(事業継続計画)対策として、給水本管が途絶した場合でも飲料水及び雑用水(トイレの洗浄水等)を3日程度確保します。また、下水道への放流が不能となった場合でも、3日程度の排水機能を確保します。
◆新庁舎の基礎工事について
新庁舎の建設予定地は、地面から下へ盛土、表層の地盤、固い地盤の順に深くなります。建築物(庁舎)を安定させ、地震にも強い造りにするため、約13mの長さの支持杭を柱に合わせて地中に埋める工事を行います。この「支持杭」とは、構造物を支える基礎杭のひとつです。支持杭は、先端を支持地盤(固い地盤)まで到達させ、主に杭の先端に働く反力(先端支持力)で建物を支えます。杭頭を基礎にのみこませることで、基礎と杭を一体化させ、建築物を安定させます。
村ではボーリング調査を行い、確実に固い地盤に支持杭を到達するように設計を行っています。
◆地質調査の結果
庁舎棟・車庫棟の配置計画に基づき、庁舎等の四隅と車庫棟の西端1か所の計5か所を選定し、ボーリング調査を実施しました。5か所のボーリング箇所いずれも、10m程度掘り進めた標高36m付近に、支持地盤となるN値50以上の礫れき質土の層が確認されました。図は庁舎北側2か所(No.2〜No.3)の調査結果をもとに地層の断面図を作成したものです。
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