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町長コラム 温故創新

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山形県庄内町

■戦争に勝者は無し
先日、インパール友好交流訪問団のみなさん6人が英国より来町され、佐藤幸徳中将の墓参、追慕の碑での献花の後、交流、意見交換などをさせていただきました。
ビルマ作戦協会会長のマクドナルド昭子さんは、お父さんが幸徳中将の31師団の軍医だったというご縁から2010年に初めて来町してから通算4度目の訪問です。2013年には、本町からも英国ヨーク市に15人が訪問し国際理解と交流を深めてきた経緯があります。
今回は、コヒマ戦線に参加した英国リチャード・デイさん(97歳)、新潟県村上市からは31師団分隊長だった佐藤哲雄さん(104歳)もお見えになりました。現役の英国軍人の方やビルマ戦の関係者のみなさんも含めた懇談の中ではロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの戦闘、北朝鮮のミサイル問題など、現実の課題と重ね合わせ、改めて平和と自由の尊さと戦争の愚かさを時代を超えて痛感させられました。
79年前に母国のために戦った2人からは、「このような悲惨な戦いは2度とあってはならない。みなさんは恒久平和のために国を超えて友好交流を続けてほしい」とのあいさつがありました。
小学校社会科の副読本である「わたしたちの庄内町」では、幸徳中将が食糧、弾薬がなく、病気も蔓延するなかで、多くの命を救うために、自ら罰を受ける覚悟で上官の命令にそむいて軍を退却させたことにより、1万人以上の兵士が生還したことが掲載されています。
「戦争に勝者は無い」と思いを深く心に刻み、先人に思いをはせ、平和教育と国際理解、世界課題への取り組みをしっかりと実践し、これから情報発信する意味を強く感じました。
庄内町長 富樫透

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