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町長コラム 温故創新

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山形県庄内町

■「君たちはどう生きるか」が伝えるもの
先日、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」という映画を観る機会がありました。みなさんの中にも、見られた方も多くいらっしゃると思います。アニメの舞台設定は、太平洋戦争末期の疎開先となっていましたが、原作の吉野源三郎さんの出版は昭和13年ですから、もう少し前の時代になります。
映画も、小説も主人公の少年が現実と自分に向き合い、社会を知り、悩み、挫折し、葛藤しながら、自己の確立にむけて成長する姿が描かれています。85年も前の時代の原作が、映画のアレンジがあるにせよ決して古くなく、逆に新鮮に思えたのは驚きでした。
同時に、司馬遼太郎さんの「二十一世紀に生きる君たちへ」というエッセーを思い出しました。司馬さんは残念ながら、21世紀を生きる事はできませんでしたが、多くの著書は私たちにさまざまな物の見方、考え方を指南してくれています。
特に、国語の教科書に掲載された「二十一世紀に生きる君たちへ」では、人として生きる上で重要な「やさしさ」や「たのもしさ」などの心構えの確立は、今なお色あせることなく、現代を生きる子どもたちへのエールになっているように感じます。
時代が変わっても、大事にしなければならないもの、人としての行動や規範、生きる意味、人生の価値は不変のものだと思います。新しくオープンする図書館をはじめ各種施設のインフラ整備、幅広い選択ができるソフトメニューを次の世代にしっかり残していきたいと考えています。
併せてわが町で残すべき財産、有形、無形の技や伝承、地域に残る伝統文化など、今伝えなければならない事例がありましたらご紹介ください。
庄内町長 富樫透

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