■豊かさをカタチに
出張の機会も多いのですが、東京には政治や経済が一極集中しているといわれています。豊かさを示す指標の1位には東京都が入るのが常です。改めて国土交通省が毎年発表している都道府県別の経済的豊かさを示しているランキング報告書を紐解いてみました。
このランキングは平均世帯あたりの(1)可処分所得(税金や社会保険料を引いた所得)から(2)基礎支出(食費、家賃、光熱水道費費)を差し引き、さらに(3)通勤時間を費用として算出しています。
東京都は全世帯の可処分所得では3位でしたが、基礎支出を引くと42位にそして通勤費を差し引くと全国最下位の47位という結果でした。
一方、山形県は全世帯の可処分所得では7位でしたが、基礎支出、通勤費を加味すれば、三重県、富山県に次いで今年は全国第3位という結果でした。この傾向はここ10年ほど変わっていないようです。
実感は伴わないかも知れませんが、昨年から関係人口の拡大のために始めた保育園留学や県外からのゲストのみなさんからは「月山越えの庄内平野の風景が素晴らしい」「お米はもちろん何を食べてもおいしい」「最上川の歴史や風車に興味が膨らむ」などの声をいただいています。
実は、普段何気なく見ている風景や食生活、伝統、文化など私たちにとっては当たり前になっているものを数値化すると、大きな価値になるようです。ないものねだりではなく、わが町の財産や潜在的資源にもっと自信をもっていいと思っています。
今一度ここにしかない強みを掘り下げ、食や地域、風土の豊かさを可視化させ商品として、庄内町の良さを全国に情報発信していけたら最高です。
庄内町長 富樫透
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