~新庄開府400年(2025年)に向け、新庄の貴重な文化財(たから)を巡るシリーズ~
第31回 最上義光起請文(もがみよしあききしょうもん)前文と本文/市指定有形文化財(古文書)
1600(慶長5)年、当時の角館城主戸沢安盛(後の政盛)は、上杉氏への攻撃のために米沢に向かっていましたが、最上領林崎(現在の村山市林崎地区)近辺で、家康の命により引き返すこととなりました。この起請文は、その際に山形城主最上義光との間に交わされた文書です。
起請文とは、約束を取り付けた際に、それを破らないように神仏に誓った文書のことです。この起請文は前文と本文に分かれていて、前文には「一致協力して事に当たり、決して裏切らないことを神仏に誓い、破るようであれば罰を受ける」と記されています。本文では、熊野三山で配布される神札の裏面に神仏の名が書かれ、義光の花押※と血判が押されています。関ケ原の戦いを目前に控えた、奥羽地方の緊迫した情勢を知る貴重な資料です。
※花押(かおう)=署名
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