―町全体が博物館 朝日町エコミュージアム―
■第7回 二渡(にわたり)神社(能中)
所在地:能中集落の北東、参道入口の鳥居をくぐり階段を上った所。すぐ上に一本松公園に至る町道がある
かつての祭主であった海野家所蔵の棟札によれば、創建は万治(まんじ)3年(1660)とある。海野家の先祖は武田信玄の孫海野信治(のぶはる)で、寒河江の荘の大江高基(たかもと)に仕え野住(のじゅう)村を開いたとされています。その海野家が村の鎮守として祀(まつ)った神社で、祭神は天照大神、熊野大権現、二渡大明神の三柱を合祀(ごうし)しています。他に馬頭観世音も祀られており、五百川三十三観音の第28番札所にもなっています。海野家の第二の棟札には、弘化(こうか)4年(1847)再建二渡大明神とあります。
海野家は寒河江市に転出しており、その後は能中区が管理し、平成28年に大きな修復工事をしています。
◇ウサヒのゆるっと解説
能中という地名については、海野家に縁のある熊谷信雄氏が著わした「ふるさとの大地朝日町と能中」によれば、海野家が村を開いた頃は「野住」「野中」「濃州」という字が使われていたそうだよ。江戸時代の初め、村の人々も増えてきた頃に「能中」となっているそうだよ。
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