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町長歳時記 (200)

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山形県朝日町

■最上(さいじょう)の人生
~得手に帆をあげて生きる~

何でもそうでありますが、物事には必ず表と裏があります。どちらが良くて、どちらが悪いかなどと考えるより、時と場合によっては、より柔軟な考え方を持って当たって行った方が、すべからく前向きに、積極的に事が進んで行くということが、しばしばあると思われます。
ある経営講座の中で、「長所と短所は裏表」ということについて、こんな話がありました。
よく学校などで長所を伸ばして、短所を改めようというようなことが言われることがあるそうです。例えばその人の長所が「おおらか」だったとすると、別の方向から見ると反対に短所として「おおざっぱ」な性格だと言われることもあります。そこで、短所を改める努力をして「おおざっぱ」なところが無くなったと思ったら、長所であった「おおらか」なところも無くなってしまっていた、などということもあったりするというのです。このように、一人の人間として、つまらない人間になるのではなくて、もっともっと長所を伸ばして、「ちょっとおおざっぱなところはあるけれど、とてもおおらかで素敵な人間だ」と言われるような魅力豊かな人間になった方が、断然楽しいに違いないと思うのです。
「世界のホンダ」を築いた自動車メーカーの創業者である本田宗一郎氏は、自著の中でこんなことを言っています。
「まずは良い面だけをどんどん伸ばして成長していく」そして「自社の良いところだけを聞け。欠点を聞いてはいけない」また、「あれもこれも欠点を矯正していったら、出来上がるのは『日本一の普通』『平凡な会社』になる」と言うのです。だから「不得手なことはやらない。得手のことしかしない。そうやって、得手に帆をあげて生きるのが、最上(さいじょう)の人生である」
なんとおおらかな大人(たいじん)でありましょう。

朝日町長 鈴木浩幸

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