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町長歳時記 (213)

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山形県朝日町

■この町を未来につなぐ!
~挑戦は夢を叶える!~

11月1日、朝日町町制施行70周年記念式典が創遊館ホールにて行われました。式典に先立ち町内各小中学校の児童生徒の皆さんによる太鼓・合唱・群読の発表がありました。多くの来賓の皆さんをお迎えして緊張感に包まれた中での式典の開幕。一生懸命必死に取り組む子どもたちの姿を見て、「ああ、そうなんだ。この子どもたちも式典に向けて一緒に取り組んで来たんだ。私たちは、この元気で前向きな子どもたちと一緒に、未来に向けて一歩を踏み出し歩いているんだ。ありがとう。そして、がんばろう」そんな熱い思いが込み上げ、胸の高鳴りを抑えることができませんでした。いったいこの熱い思いは何なのだ。そしてこの思いはどこから来たのだろう。
後日、ある禅僧の講話を聞いていたら、「愚公山を移す『列子』」と言う話が耳元に流れて来ました。耳を澄まし聞いていると、それは次のような話でありました。
北山の愚公という90歳近い老人がいました。南が山でふさがっているので、その山を平らにしようと言い出したのでした。息子と孫とで山を崩しにかかりました。これを見た人が「なんと馬鹿げたことを。老い先短いお前さんには、山のかけら一つ崩せまい。ましてあの大きな山の土や石をどうするつもりだ」それに対して愚公は、「わたしが死んでも子どもがいる。子どもが孫を生む。孫がまた子どもを生む。子どもにまた子どもができる。その子どもに孫ができる。こうして子孫代々受け継いで絶えることがない。だが山は今以上高くならない。平らにできないことがあるものか」と言ったのです。すると天帝は愚公の熱意に打たれ、感心して山を他に移した」と言う寓話でありました。「どんな困難なことでも努力を続ければ、やがて成し遂げることができる」と教えているのです。
「たゆまぬ挑戦はきっと夢を叶えてくれる。この子どもたちと一緒に必ずこの町を未来につないでいく」と意を新たにしたところです。

朝日町長 鈴木浩幸

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