■敢えて『困難』に立ち向かう
~絶え間なき限界への挑戦~
敢えて「困難」に立ち向かう。そんな勇気が自分にはあるのだろうか。人間誰しも「ならば何事もなく、平穏無事に過ごしたいものだ」と思うものでしょう。一面それはまっとうなことのように思われます。しかし現状に甘んじ進むべきことをためらい、挑戦を諦めることの方が、どれほどリスクが大きいか、厳に心しておかなければならないことだと自分に言い聞かせております。
プロ野球界で「UZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)」という守備力を測る指標を用い、選手の貢献度を数値化して評価しているという番組が、今から12年ほど前にNHK‒BSで放送されておりました。
過去10回ゴールデングラブ賞を獲得したヤクルトの宮本慎也選手と、比較的エラーの多い広島の堂林選手を例に紹介しておりました。通常でいくと堅実な守備の宮本選手の方が評価が高いはずなのに、UZRという指標を使うと堂林選手の方が評価が高くなるというのです。なぜそんなことになるのか興味津々で見ていると、堂林選手の守備範囲が宮本選手より遥かに上回り、エラーポイントを差し引いても尚、堂林選手の数値の方が高かったということでした。より守備範囲が広ければエラーするリスクも高くなる。ここに前向きなチャレンジ力が加味され、そういった挑戦と失敗を総合的に判断し指標とするあり方が、正当な評価に繋がってきているのではないかと思われます。
まさに絶え間なき限界への挑戦が、未来を創っていくことだと思ったところであります。
朝日町長 鈴木浩幸
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