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自治体の皆さまへ

町立金山診療所だより ほっとクリニックvol.182

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山形県金山町

町立金山診療所 所長 髙橋鴻志

■「血圧に関するQandA」
皆さんこんにちは。町立金山診療所の高橋です。これまでがん予防や検診など、予防医学を中心にお話してきましたが、今回は目先を変えて、普段の診療時に皆さんからよくお聞きする、血圧に関する相談に回答していこうと思います。
患者さん「血圧を測ったら普段より20も高かった!これって大丈夫ですか?」
高橋「基本的には大丈夫です。血圧は常に変動するものなので、多少の上下は常に起こっています。毎日同じ数字が出ることは通常ありえません。また、不安や緊張など、心理的な要因によっても血圧が上がることがあります。したがって、たまたま血圧が高くなったからといって、心配に思わないでください。心配に思って測るほど、次もその次も高くなるかもしれませんよ。ただし、「ただ高いだけ」でなく、身体の不調が伴う場合は医療機関への受診を考慮した方がいい場合があります。例えば、強い痛みを伴う、手足の急な脱力を伴う(特に左右差がある場合)、などですね。こういった場合には、何か急な病気のサインとして血圧が上がっている可能性があります。そんなときはまず、当院に相談ください」
患者さん「夜測ると血圧が低いんだ。薬の効き過ぎなんじゃないか?」
高橋「薬が効き過ぎている可能性はゼロではありません。ただし、それだけが原因ではないかもしれません。患者さんがこういったお話をされる場合、よくあるのが単なる脱水(水分不足)であるケースです。特に仕事をされていて、仕事の合間や終わりに血圧を測ってみたら低かった、などの場合ですね。気がついていないうちに、体が水分不足に陥っていることはよくあり、特に高齢の方では頻繁に見られます。体の水分が足りなくなると、一般的に血圧は下がります。冬場でも気づかないだけで汗はかくし、脱水も頻繁に起こるので、医師から水分制限をされている場合を除いて、喉が渇いていなくても水分補給をする習慣をつけた方がよいかもしれませんね。また、入浴後や飲酒後に血圧を測って「低い!」という方もいます。入浴すると体があたたまり、汗をかくので、血圧はとても下がります。飲酒もアルコールの作用で一時的に血圧を下げます。こういったタイミングで血圧を測ると不正確な数値が出てしまうので、血圧を測るタイミングはよく考えた方がよいですね」
いかがだったでしょうか?今回のメッセージを参考にして頂いて、これからも自宅での血圧測定を続けていきましょう!

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