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飯豊町で新しい学校教育が始まります~魅力ある義務教育学校の開校を目指して~

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山形県飯豊町

■第4回 子どもは「地域の宝」から「町の宝」へ
前回までは、少子化が進んでいることで、学校の児童・生徒が減っていく現状と、それが学校現場に与える影響について解説してきました。ここでおさらいをしたいと思います。

令和4年度に生まれた飯豊町の子どもの数は24人でした。10年前の平成24年度は67人で、3割近くまで減少しています。今年4月に小学校に入学した児童数は、小学校4校合わせて51人。中学校では、2クラスになる人数です。一方、令和4年度に生まれた24人の子どもたちは、1つのクラスでおさまります。
次に、各小学校の入学者数について、今年度と令和9年度の見込みとを比較すると、下の表のようになります。町全体で今年度の小学校の入学者数は51人だったのに対し、4年後の入学者数は20人減少して31人となる予測です。
このように、子どもを取り巻く学校環境は、急速に変わろうとしています。子どもの減少が及ぼす学校への影響として、複式学級の増加やそれに伴い、先生の負担が増えることなどがあることについては、6月号で書いたとおりです。すべての小学校が、すぐに複式学級になるわけではありませんが、今後の出生数を考えると、多くの子どもたちが共に生活し、社会性を育むことができる学校にするための準備を講じていかなければなりません。
小学校は、これまで地域コミュニティの結束と活性化において、重要な役割を果たしてきました。子どもの元気な声は、地域のにぎわいの象徴であり、決して失ってはいけないものです。しかし、町内のどの学校またはどの地域でも子どもの減少に直面しており、一つの地域だけで、社会性を育む多様性ある学校環境を創出するのが困難になろうとしています。これは、町全体で考えていかなければならない課題です。また、人口減少社会において、学校を支える地域の「人財」を集結しなければならない時期を迎えています。
今、町の教育に求められているものは、「子どもは地域の宝」から「子どもは町の宝」という考え方に立ち、新しい学校の在り方へ舵を切る勇気です。それが、町が目指す4つの小学校と中学校が結集した「義務教育学校」の開校なのです。

令和5年度と令和9年度(見込み)の小学校入学者数の比較(人)

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