地域おこし協力隊 活動報告会

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8月23日、中部地区公民館にて、町地域おこし協力隊活動報告会が開催され、町内外から15名が来場しました。
報告者は、加藤隊員。報告会の一部を紹介します。

イベント企画や登山などのアウトドアに関する経験はあったものの、観光に本格的に関わるのは初めて。まずは町内のアウトドア観光についてインプットすべく、カヌーやSUP、スノーモービルなどさまざまなアクティビティを体験させていただきました。その中で考えたのは、そもそも観光とは何かということでした。訪れる人々が自身の余暇時間を使って日常を離れ、名所旧跡を楽しんだり、普段できない体験をするということだとすれば、もてなす側がすべきことは、ただ時間と空間を提供するだけではなく、その目的に見合ったものを提供することであると思いました。そう考え、次のことを念頭に置くことを心掛けました。
(1)お客様のニーズを知り、コンテンツを提供する
(2)アクティビティ提供側の得意分野を活かす
(3)活動地域の人々の望むことを考える
(4)情報の集約
(5)情報の発信
このうち(2)(3)を中心に、町内の担い手の方々のお手伝いをさせていただきながら活動してきました。例えば、
■パドルスポーツ(カヌー)体験の充実
〈日本レクリエーショナルカヌー協会カヌーガイド講習会・飯豊会場〉
〈カヌー救命自主講習会@飯豊町民プール〉
〈飯豊町民プールでカヌーandSUP体験会〉
■やまがた百名山・日本百名山など町内登山の充実
〈天狗山ガイド育成のための自然観察講習会〉講師/八木文明氏
〈やまがた百名山・天狗山ハイキングモニターツアー〉*
〈やまがた百名山・天狗山物語-深緑編/梅雨の晴れ間緑輝く植物や小さな生き物たちに目を凝らして〉*
*ガイド/小白川区民会天狗山部会販売/やまがたアルカディア観光局
■アウトドアスポーツの担い手側の充実
〈令和3年度「環境省・自然資源を活かすエコツーリズム・インタープリテーションの人材育成支援事業」研修参加・アドバイザー現地視察、翌年インバウンド研修〉
〈講演会「農村地域におけるアウトドアの可能性」〉講師/木村雄志氏
〈白川湖パドルスポーツ協議会〉設立
課題が残ったのは(5)情報の発信です。素晴らしいコンテンツはたくさんあるけれど、情報を欲しい方の手元にもれなく届けるのは実に難しいことです。新聞、ウェブサイト、SNSと媒体は様々で、決定版が存在しないのではないかと思いました。手間がかかるものの、ターゲットごとに媒体を変える必要があるのではないかと考えています。
「観光」という点から見ると、自然は選んで活用すれば「資源」になると思います。そしてこちらだけではなく、お客様の目的も加味し、ストーリーを作り、発信していくこと。また広域・他業種で連携すること。これらの必要性を実感しました。訪れる方にとっては、一生に一度の旅になるのかもしれません。より多くのことをこの地で体験したいという欲求を満たすような選択肢を増やし、さらに人を呼びこんで飯豊町のファンを増やすことが、今後も重要になってくるのではないでしょうか。

◆プロフィール
加藤絵美/埼玉県出身。
2020年9月～2023年8月まで、役場商工観光課に在席し、アウトドア活動の実施および指導などをミッションとして活動。退任後は飯豊周辺の山を案内する登山ガイドとして活動予定。