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自治体の皆さまへ

新春座談会(2)

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山形県飯豊町

町長:環境に対する町の取り組みがお仕事で評価されているということは、飯豊町としてとてもうれしいです。
田林さんは、公共交通機関が住民にとってどのようなものだと思いますか。

田林:小学生から高齢者まで、用途も仕事、買い物、病院、夜の宴会帰りなど、全世代に関わる仕事だと感じています。特に市営バスでは乗客が何人か集まると井戸端会議が始まります。一人暮らしの方もいるでしょうし、車に乗って寂しさを解消する人もいるのではないでしょうか。
最近はドライバー不足が全国的に騒がれています。高齢者に近い年齢になってきましたが、やれる限りやっていきたいと思います。

町長:公共交通機関は行政サービスの最前線とも言えますので、住民にとってとても大事なものです。
ここからは、世代が違う皆さんの感じる至福の時間を教えてください。

舩山:昨年は本当に色々な方と関わることが増えました。町に出て行って色々な人に会うということをすごく楽しんだなということに気付きました。宝探しという感覚です。中学生の頃は不登校だったこともあり、人と話したり関わったりした経験が同世代の子よりも少ないと思います。だからこそ余計に町を知ったりそこにいる人を知って、そこからつながっていくことが面白いと感じています。

町長:舩山さんの至福の時は、人と出会うということでしょうか。出会いの発見、人の発見。ぜひ飯豊のフィールドを活用して、その自分の楽しみを広げてもらいたいですね。
渡部さんの至福の時はなんですか。

渡部:たくさん趣味があるのですが、その中で音楽は聴くことも演奏することも大好きです。小学校ではベルリラという打楽器、中学校では吹奏楽部でクラリネットを吹いていました。また、地域のお祭りでお獅子様の笛も吹いていました。楽器楽しいなと思い、高校生になるとギターを弾いたりしていました。他にはカフェ巡りも好きです。昨夏は県外も含めて10軒以上のかき氷屋さんに行きました。

町長:渡部さんの至福の時は、音楽とギターとカフェ巡りですね。
次は田林さんにお聞きしましょう。

田林:私はどちらかというと昔は体育会系で、会社(和光電気)では野球をやって、社会人野球の県大会で優勝したこともありました。スポーツをやることによって仲間が増え、会話が増え、飲み会が増え、会社を辞めても友人としてずっと付き合えるという、そういうことが至福の一つじゃないかなと思います。
また、40歳の時に第2回成人式ということで同級会を行いました。60歳になる今年も皆で集まろうと企画をしています。中学校卒業からは45年程経っているわけですが、飯豊ならではの仲間と話し合いができるということが至福の時かなと思っています

町長:田林さんの至福の時は、友人たちとのつながりを感じる時ですね。
では桜井さんお願いします。

桜井:私は立派な話でないんですけれども、仕事が終わった後に米沢駅でお酒を買って、電車で飲みながら帰ってくるのが好きなんです。30代は恥ずかしくてできなかったですが、車を置いて米坂線で飲みながら来るのが好きです。あの終列車の雰囲気が良いですね。あとは、来年小学校に入る子どもです。子育ては楽しいですね。

町長:子どもとの時間が至福の時でしょうか。寝顔を見て。

桜井:寝顔が一番かわいいというのは本当ですね。

町長:色々な場面で人口減少に関して話題になります。周りに人がいなくなるというのは生活も大変で寂しいものです。すぐに答えが出るものではありませんが、こういうことがあればいいなといったお考えがあればお伺いします。

田林:私が小中学生だった当時の町長が言っていた言葉が頭に残っています。それは「1万町民の生命と財産」という言葉です。今は6400人くらいでしょうか。自分もそうでしたが、若者は一回外に出たいんです。ただ、私の場合はなんとなく「ここが自分の居場所なんだ」という思いがあったのかなと感じています。
先日、地元で「もちの会」を開催しました。子どもを連れた家族が来てくれたのですが、こういうことが大事なことだと思っています。地域で近所の人たちと交流することで「あ、戻る場所はここなんだ」という気持ちになると思います。ただ町全体といった大きな催しものにしてしまうと大掛かりになってしまうので、部落だけなどの小さなグループでできるようなものを企画できたらなと思っています。
隣組でもあの子なにしてる?って分からなかったりします。そういうのも結局人とのつながりが薄くなっている現象の一つなんじゃないかと思います。企画する人、実際に行う人、来てくれる人が揃って初めて行事が成り立つので、何かが欠けてもできません。そのためにも小規模からどんどん広げていく、原点に戻るじゃないですけど。

町長:その辺りは60歳ならではの感覚かもしれませんね。地域の地元という中に知らない人が増えてくるということが怖いと。私としてはその気持ちがすごくよく分かります
桜井さんはいかがですか。

桜井:私は少し話がそれるかもしれませんが、AIがこのまま進化すると、あと10年で信じられないくらいAIと人間の間に差が開いてしまうという話があります。それを聞いた時は恐ろしいと思うよりも反対に、自動運転だったり、除雪機が朝起きたら勝手に動いていたりしたらどうしようとか、すごくワクワクしました。そういう便利なものがあれば、住みにくさとかはきっと解消できるな、と思いました。除雪の苦労がなくなったり、公共交通機関がしっかりしていれば老後も安心して暮らせるんじゃないか。ほかにも、子どもたちがAIなどを使って勉強することで地方にいながらも活躍できる人材になってくれるんじゃないかなと思います。

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