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自治体の皆さまへ

豊かさを実感できるやまなしを将来世代にも(2)

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山梨県

◇生活と経済をより強く
「ふるさと強靱化」については、主に自然災害・感染症への強靱化、経済基盤の強靱化、生活基盤の強靱化の三つを進めます。皆さまを感染症や自然災害の脅威から守り抜く取り組みを進めるのはもちろんのこと、そこにとどまらず生活を取り巻くさまざまな不安や恐怖から解放されるための取り組みも充実させていきます。
働く世代の抱える主な課題として、経済的な不安定さのほか、親の介護の負担、子どもの保育・教育の負担などがあります。このため、「スリーアップ(スキル・収益・賃金の三つのアップを目指す取り組み)」の促進による賃金水準の向上、「介護待機者ゼロ社会」の実現、希望する時期に希望する保育所に入所できる「新たな姿の待機児童ゼロ」、少人数教育の推進などに取り組み、安心して仕事ができる環境づくりを進めます。
また、産業の安定した発展のためには「経済基盤の強靱化」が重要です。今後も市場の拡大が見込まれる医療機器関連産業の一大集積地を目指す「メディカル・デバイス・コリドー構想」の実現に向け、AI・IoT技術の活用による高度化、機能性表示食品や医薬部外品などの分野への裾野拡大、広大な世界市場とその成長性を取り込む海外展開の三つの軸から取り組みを加速します。
国は2050年までにCO2などの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを宣言しました。本県はCO2を排出せずに水素を製造する世界に先駆けたパワー・ツー・ガス(P2G)システムの普及に取り組んでおり、国の宣言をけん引する使命があります。このため「米倉山次世代エネルギー研究開発ビレッジ(Nesrad(ネスラド))」を拠点とし、水素・燃料電池に関する研究開発を推進します。
また、専門人材の育成やコーディネーターによる伴走支援、企業立地支援などにより、水素社会の実現に貢献するとともに本県経済の発展につなげていきます。

◇人の流れと相互理解を開く
「『開の国』づくり」では、県民の皆さまの可能性を広げるため、山梨県が県内外とつながり交流を深めることで、可能な限り豊かな選択ができるようにする取り組みを進めていきます。このための土台となるのが「物理的な開化」そして「社会体質のアップトゥーデート」です。
「物理的な開化」は、中部横断自動車道長坂以北やリニア中央新幹線の開通で今後さらに進んでいきます。都心などから山梨への所要時間が短縮されることで、国内外との交流が活発化し、例えば世界中のさまざまな組織が富士五湖地域に集まって世界が直面する諸課題の解決を図る「富士五湖グローバル・ビレッジ」など、先進的なチャレンジが絶えず生み出される地域づくりが期待できます。
「社会体質のアップトゥーデート」は、多様な背景を持つさまざまな人が集い、お互いの個性を尊重し合いながら活躍できる社会づくりを目指すものです。そのためには、県内外の知恵の交流による「集合知」が発揮される共生社会を実現する必要があります。
また、「『開の国』づくり」には人材の育成も不可欠です。デジタル技術に精通した人材の育成など、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していくほか、一人一人に対応したきめ細かな指導を行う少人数教育や、幼少期から外国の文化に慣れ親しむことを目的とした国際保育にも取り組んでいきます。

◇県のさらなる飛躍のため全力でまい進
県ではこれまで、新型コロナウイルス感染症の影響による社会情勢の変化と求められる行政需要に対応しながら前進を続けてきました。これからも山梨をさらに飛躍させるための取り組みを着実に実行していきますので、ぜひ県政にご期待ください。

令和6年1月1日
山梨県知事
長崎 幸太郎

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