■[01デジタル]次世代育成と企業支援の担い手学生DXリーダー誕生
本県のデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に推進する若手人材が新たに誕生しました。県は2024年9月から10月にかけて県内大学生を対象に実践型のDX研修を実施。第1期生として20名の大学生に中高生を指導するスキルや中小企業を支援するスキルを習得してもらいました。最終日には研修の集大成として仮想のレストランを事例に、売り上げデータや来店者の消費傾向を分析した上でお店のホームページを制作しました。グループごとにプレゼンをし、意見交換も行われました。
今後はこの20名の大学生にDXリーダーとして、中高生へのDX指導や中小企業のデジタル課題解決を担ってもらいます。
DXを推進することで企業の業務が効率化し、生産性の向上につながることが期待されている一方で、全国的にDXを導入するための人材が不足しています。
県はDXリーダーが次の世代の中高生を育て、技術を学んだ生徒たちが大学でさらに磨きをかけ、次の世代を育てるという人材育成の循環サイクル構築を目指しています。DX人材を安定的に育成し、中小企業への支援を通じて県内事業者の成長を後押ししていきます。
■[02人口減対策]人口減少危機突破へ調査研究プロジェクト中間報告会開催
県は2024年10月28日、少子化対策に関する調査研究プロジェクトの中間報告会を開催しました。このプロジェクトは、山崎史郎内閣官房参与を代表とする人口減少対策の専門家グループと共に取り組んでいるものです。
将来の妊娠・出産に備えて健康管理を行うプレコンセプションケア(プレコン)への理解を深めてもらうため、身体の状態を調べるプレコン健診を職場健診とあわせて受けられるようにしたことや、プレコンセミナーを社員研修に位置付けた企業では、男女とも多くの方が参加されたことから、プレコンのさらなる推進には企業の協力が不可欠であることを発表しました。
さらに、世帯収入の増加や企業の子育て支援制度等の充実度が出生数の増加につながるという調査結果から、企業に対して賃金アップや支援制度の導入を働きかけていく必要があるとの報告がありました。
山崎内閣官房参与は「知事のリーダーシップの下、大変素晴らしい成果が出ている。引き続き頑張ってほしい」と激励しました。
県は、人口減少危機を突破するため、今後も積極的に取り組んでいきます。
■[03森の恵み]国産黒トリュフ県内初人工栽培成功
県森林総合研究所は2024年9月、18年から取り組んできた黒トリュフの人工栽培を県内で初めて成功させました。
トリュフはマツタケと同じように生きた樹木の根と共生する菌の仲間で、菌床による栽培ができず、人工的に栽培することが非常に難しいキノコです。国産黒トリュフの人工的な発生に成功したのは岐阜県に次ぐ全国2例目となります。
今後は、黒トリュフの人工的な栽培方法を確立させるため、トリュフの菌を効果的に感染させる方法や栽培に適する条件の探索など、安定的な発生に向けた研究を進めていきます。
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