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[巻頭特集]新提案!富士トラム(4)

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山梨県

《これまでに上げられた懸念の声と今後の方向性》
◇レール敷設
設置費用がかかるし、工期も長いメンテナンス費用も高いのでは?

◇ワイヤレス給電
積雪や落葉の影響受けない方式は現状であるの?

[富士トラムにすると…]
◇ゴムタイヤで走行 運転は磁気誘導方式
・電車の形をした乗り物なので、レールを敷く工事が不要。
・工期が短く設置費用を大幅削減。メンテナンス費用も安価

◇動力源は山梨県産のグリーン水素
・給電設備が不要になり、設置費と維持費を大幅に削減
・クリーンなエネルギーの利用により山梨ブランドの価値向上につながる

◇ゴムタイヤなので県内各地に延伸できる
・トラムは一般道も走れるので、県内各地と主要ターミナルをつなぐことができる

※詳しくは、本紙またはPDF版を参照してください。

◆従来案からの方針転換 県民の集合知から生まれた
富士トラムという新提案が生まれたのは、県民の皆さんとの密度の濃い議論を重ねてきたからにほかなりません。
県は2021年、県の有識者会議でベストとされた登山鉄道案を皆さんに提示しました。提案当初から「鉄道ありきではない」という考えを説明した上で、「富士山を救うための議論を始めませんか」と呼びかけました。
呼びかけと同時に、県は、23年11月から富士北麓の6市町村で、知事も出席して住民説明会を開催しました。住民の皆さんからは多くの疑問や貴重なアイデアをいただきました。この説明会を受けて、県は登山鉄道案だけでなく、他の交通システムの検討も行ってきました。
新たな交通システムの検討と並行し、24年6月から7月には、県庁の担当職員が北麓地域の皆さんと意見交換する会を計14回開きました。
11月13日には、長崎知事が約2時間にわたり、富士山登山鉄道構想に反対する3団体の代表者から詳細なお話をうかがいました。団体の代表は「富士山への来訪者コントロールは必要だ」という一方で、「鉄のレールを使う交通手段は工事に伴う自然破壊が心配だ」という意見は共通していました。
皆さんの意見やニーズを集約した結果、富士トラムが従来の案に代わる「最適解」になり得るとの考えに至りました。長崎知事は、鉄のレールではない「富士トラム」に方針転換することを決断し、それを発表する会見でこう述べました。「富士山の新交通システムは山梨県にとって基盤となるシステムなので、できるだけ多くの人に祝福とまで言えなくても、賛同や理解を得ることが望ましいと考え、政治的判断をしました」
今回の富士トラム案もあくまで一つの提案です。さまざまな考えを持つ皆さんと意見を交わし、多くの方が納得できる交通システムにする必要があります。現在、住民の皆さんへの説明も順次実施しています。
12月定例議会に技術的課題を調査する予算を提出しました。その調査結果を踏まえ、県民の皆さんと議論を進めていきます。
将来予定されるリニア新幹線の開業は、国土の構造に転換をもたらし、産業や住宅の立地選択にも大きな影響を与えます。日本国内における山梨県の存在感を引き上げていくためにも、リニア開業に向けた準備はスピードが必要です。
いち早く、課題解決策を実行していかなければなりません。

問い合わせ先:富士山保全・観光エコシステム推進グループ
【電話】055-223-1330【FAX】055-223-1438

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