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[特集3]TRY!YAMANASHI!が次のStageへ(1)

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山梨県

■根付き始めた新事業チャレンジ
リニアが開業すれば東京・品川から約25分の距離!山梨が新たなビジネス拠点になるチャンスがやってくる――。
「開業後」を見据えて県は都内のスタートアップ(新興企業)などを集め、新技術の実証実験を行うテストベッドの聖地”を目指しています。
2021年から始まった「TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」では、24年度までに43件のプロジェクトをオール山梨で支援してきました。

■PROJECT1 小菅村でドローンが活躍!
2021年10月、「TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」第1期採択企業の一つである株式会社エアロネクスト(東京都渋谷区)が小菅村でドローン配送の実証実験を開始しました。当時は珍しそうに空飛ぶ物体を見上げていた村民たちでしたが、総面積の95%を森林が占める村では、いまやドローンが配送手段として定着し、生活になくてはならない存在になっています。
エアロネクストの子会社で、ドローン配送事業を運営する株式会社NEXT(ネクスト)DELIVERY(デリバリー)(小菅村)企画部部長代理の近藤建斗さんは「いきなりドローンと言われてもイメージが湧きづらいですよね。週末に説明会を開催し、配送を無料にするなど、まずは住民の方たちに利用していただくことで理解を深めていきました」と話します。実験期間の半年間で300回のドローン配送が行われました。スマートフォンアプリや電話で簡単に注文できるため、ビールやアイスなどの食料品を中心に、一瞬で配送予約がいっぱいになることもあったそうです。定着したサービスは、有料フェーズに移行。現在は1回の配送料が陸送も含めて300~500円となっていて、子どもからお年寄りまで継続的に利用されています。

◇drone delivery 被災地にいち早く物資を届ける
2024年8月28日に県はNEXT DELIVERY、セイノーラストワンマイル株式会社*(東京都中央区)、富岳通運株式会社(甲府市)の3社と連携協定を締結し、小菅村で確立したドローン配送を県内の過疎地や孤立集落に広めようとしています。いまはトラックで輸送している荷物をドローン配送に置き換える計画です。平時から「ドローン配送網」が確立されていれば、緊急時の輸送にも活用の可能性が開けます。
24年1月の能登半島地震の際、エアロネクストは孤立集落や避難所へドローンによる医薬品などの物資輸送を国内で初めて実施しました。ドローンならば、トラックやヘリコプターが行くことができない場所にも飛んでいけます。普段は身近な買い物の手段として利用しているサービスが災害時には緊急の輸送手段として活躍する地域物流インフラを構築していきます。
*セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市)のグループ会社

■リニアやまなしビジョン(2020年3月策定)
TRY!YAMANASHI!は、さまざまな社会課題の解決につながる「テストべッド※」の提供を突破口にすることを目指した「リニアやまなしビジョン」が根本にあります。山梨県のテストベッドとしての優位性は、主に次のような点です。
・適度な規模感、多彩な実証フィールド
・リニアで東京から25分という近接性
・産官学金が連携したオール山梨の伴走支援体制
※実際の運用環境に近い状態で先端技術の実証実験を行う場

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