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〔巻頭特集〕変わる富士山(4)

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山梨県

◇第一人者も太鼓判「富士山は謎だらけ」
私が初めて噴火に遭遇したのは1970年の秋田駒ケ岳で、大学院生だった私は、「火山は面白い!」と魅せられました。そのときからマグマに興味を持ちました。
マグマは地球の深さ50キロ~100キロの比較的浅いところにできます。マグマがどういうものかを知りたくて、太平洋や大西洋の海底などでつくられるフレッシュなマグマを調べました。実は、富士山のマグマは50%以上が固まった液体で、フレッシュではないんです。そういう意味で、私はもともと富士山に興味がありませんでした(笑)。
2000年から2001年にかけて低周波地震が起き、富士山を調査する一大プロジェクトの代表に就任して、心の底から思いました。富士山は謎が多い!
まず噴火の数が多すぎる。直近5600年間で約200回も噴火していて、これは普通の火山の10倍以上の回数です。また、普通の火山は玄武岩や安山岩などが混ざっているのですが、富士山は99%以上が玄武岩でできている特殊な山です。わからないことを解き明かそうとしているうちに、「富士山は面白い!」に変わっていました。
火山を50年以上研究していますが、富士山はわからないことだらけでまだまだ興味が尽きません。

▽富士山は噴火するの?
〔Answer〕富士山は活火山なので、いつか必ず噴火します。最後に噴火したのは江戸時代ですが、以降300年以上噴火がないので、マグマが溜まって大きな噴火になる可能性もあります。県がハザードマップなど情報提供しているので、富士山噴火時に自分が住んでいる地域にどのような影響があるか、確認しておくことが大切です。

▽富士山科学研究所ってどんなところ?
〔Answer〕富士山科学研究所は、早くから火山防災に取り組んできました。他の研究施設と比べて珍しい点は、広報活動や防災教育を含めて地域の人々に向き合った研究をしているところです。富士山が噴火したとき、どうすれば安全に避難できるのかを知ってもらうために、YouTubeの県公式チャンネルで過去に溶岩流が流れたルートを歩いてみる動画などを配信しています。富士山に興味を持ってもらうことが、火山を理解する第一歩です。ぜひ動画を見てみてください!

◎動画をチェック!
※詳しくは、本紙に掲載の二次元コードを読み取ってご覧ください。

問い合わせ先:火山防災対策室
【電話】0555-24-9036【FAX】0555-24-9038

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