◇地域経済が安定成長する体質を獲得
今後も成長が見込まれる医療機器関連分野では、工場を持たず開発のみを行う企業と県内機械電子関連企業とのマッチングを強化し、製造に特化したいわゆる「ファウンドリー」の医療機器版を地域全体で目指します。また、世界最大の市場を持つ米国への進出を促します。
水素・燃料電池分野では事業化につながる人材を養成するための専門コースを開設するなど、県内企業が参入できる土壌を醸成していきます。
さらに、新たな挑戦として、今後市場の拡大が見込まれる航空・宇宙・防衛関連産業への県内企業の参入を支援します。
成長分野への参入は県内企業の安定した成長や収益の獲得につながります。県民の皆さんが将来の見通しに確信を持ち、安心できる社会の実現を目指していきます。
◇重度障害者向けサービスの地域偏在を解消
現在、富士・東部地域では重度の障害のある方が利用できるサービスなどが不足しています。そこで、令和7年度分の入所施設などの整備に対して補助率を引き上げ、民間法人による早期開設を促進します。今年度は開設する事業者の選定を行います。また、医療機関が開設する医療型短期入所施設への介護ヘルパーの派遣や医療的ケア児支援センターのサテライト設置を行います。併せて、入所施設などの開設までの間にも、都内のグループホームを利用する際の家賃補助などの暫定的な措置を手厚く講じることにより、本人や家族の負担を極力軽減します。
サービスの地域偏在を解消し、障害のある方やその家族がより安心して生活できる環境を県内全域で整えていきます。
◇豊かさ共創 スキルアップから賃金アップへ
働き手のリスキリングを支援する拠点「やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ(CUU)」の講座をさらに充実させ、企業の生産性向上や社員の賃金アップに取り組みます。
地域経済を持続的に成長させるためには、働き手一人一人の能力を高めていくことが大切です。県は1月、リスキリングに関するサービス、講座情報の周知、講座の運営、相談支援などを一元的に提供するCUUを開講し、企業の人材育成をサポートしています。働き手のスキルアップが企業の成長を推し進め、働き手の賃金アップへつながる。こうした「豊かさ共創の好循環」を生み出すことにより、県民の皆さんの豊かさへとつなげていきます。
◇主役は大学生!中小企業のDXを加速
研修を受講してデジタルスキルを身に付けた大学生が、中高生へのDX指導・育成に加え、県内中小企業のDX課題に対して人工知能(AI)などを活用しながらそれぞれのニーズに合った解決策を提案・提供することで、地域内の人材育成と中小企業のDX支援を行う「DX人材育成エコシステム」を構築します。
これにより、中小企業などの実情やニーズに合った「普段使い」できるサービスを提供する「地域内発型DX」を実現し、県内経済を活性化できるよう、中小企業のDXをさらに加速させていきます。
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