◆未来のトップアスリートを発掘!「甲斐人(かいじん)の一撃」
県では、国際大会や全国大会などで活躍し、猛者の集うスポーツ界に「会心の一撃」を与えることができる選手の発掘・育成を目指すプロジェクト「甲斐人の一撃」を実施しています。令和6年度で3年目になるこのプロジェクトは、スポーツのさまざまなスキルを身に付けやすい年代である小学4年生を対象に、走力や敏しょう性、瞬発力などを確認する体力測定会からスタート。
体力測定会で選ばれた才能あふれる60人が、カヌー・レスリング・ラグビーなどの競技を楽しみながら、各競技団体のコーチから指導を受け、トップアスリートになるためスキルアップを目指していきます。さらに、基礎的な体力・運動能力の向上を図りながら、自己分析・目標設定などの理解を深める基礎能力向上合宿や、保護者が子どもの栄養やメンタルをサポートするためのプログラムも実施。最終的には、子どもが自身に合った競技を選択し、各競技団体での強化を経て、アスリートとして羽ばたきます。
令和14年の国スポまであと8年。その舞台そして世界に「甲斐人の一撃」を与える選手の登場が楽しみですね!
※やまなしin depthでも「甲斐人の一撃」を紹介しています。詳しくはこちらから。(本紙二次元コード参照)
◆スポーツで稼ぐ!やまなしスポーツエンジン
スポーツを体育や競技だけの視点で捉えるのはもったいないかもしれません。なぜなら、スポーツには地域を活性化するビジネス資源としても大きな魅力と可能性があるからです。
県では、スポーツを活用して収益を生み出すことによって経済の発展につなげるため、令和3年3月にスポーツ成長産業化戦略を策定しました。ここでは目指すべき姿として「スポーツで稼げる県」を掲げ、観光客増加による県内経済活性化と新たな関連ビジネスの集積・拡大を進めることにしています。
また、令和4年4月に創設された、スポーツと地域資源を掛け合わせて活性化を図る「やまなしスポーツエンジン」は、目指すべき姿へのけん引役として県、県内のイベント・観光関連企業、大学、スポーツ関連団体が連携し、サイクルツーリズムの推進やアウトドアアクティビティの開発などに取り組んでいます。
この取り組みの一環として開催している「サイクルアドベンチャーツアー・in南アルプス」は、日本で10カ所登録されているユネスコエコパークのひとつである南アルプスエコパークの絶景の中、年間を通じて一般車両が通行できない県営南アルプス林道(夜叉神―広河原)でサイクリングを満喫できるイベント。令和4年にリニューアルしたメイン会場の広河原山荘周辺では、地域の生産者と飲食店がタッグを組み、趣向を凝らした地産地消のフードやドリンクが提供されるほか、テントサウナや焚き火、ヒーリング・ヨガ、トレッキングなどを楽しみながら、大自然の中で特別な滞在時間を過ごすことができます。
サイクリングだけではなく山梨の魅力を堪能できるこのイベントは、また今年も秋頃に開催する予定です。
※「サイクルアドベンチャーツアー・in南アルプス」の動画を「やまなしスポーツエンジン」YouTubeチャンネルで公開中!詳しくはこちらから。(本紙二次元コード参照)
このように特色のあるイベントが盛んに行われ、スポーツを楽しめる国内有数の地であるという認知度が高まり、国内外から多くの人が本県を訪れていること。これはスポーツで稼げる県を実現するための重要な要素の一つです。
県内では富士ヒルクライム、富士登山競走、河口湖トライアスロンなど大規模なスポーツイベントが開催され、周辺地域で経済効果が生じていますが、より多くのスポーツイベントの誘致や開催場所の拡大を希望する声もあります。
このため県では、県内で新たなスポーツイベントを企画する事業者に対して初年度の事業立ち上げを支援し、県内での継続開催につなげるとともに、地域や観光事業者と連携し、イベント開催による観光消費額のアップなどの経済効果を高める具体的な取り組みを進めていきます。地域資源が豊富な本県には、さらなるイベントを呼び込む余地が十分にあり、今後さまざまなファン層を有する多彩なイベントを県内各地に広げることも可能だと考えられます。
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