昭和
history No.50
◆蛇篭(じゃかご)
来年は巳(み)年。私たちを水害から守ってきた蛇(へび)を紹介します。
蛇篭は主に竹を粗く編んだ円筒形の篭で、中に石を詰めて堤防の斜面や根元に並べ、堤防が川の水で削られることを防ぎました。形が蛇に似ているため、この名がついたといいます。古くは奈良時代編さんの古事記に登場するとされますが、現在でも材料を竹から鉄線に替え、形のバリエーションも増やし、山の斜面に並べて土砂崩れを防ぐなど用途を拡大しながら使われています。
写真は昭和27年8月29日に臼井阿原地内の釜無川堤防に蛇篭を設置している作業風景です。人より太く長い蛇篭が4本並んでいるのがわかります。写真の外では聖牛と蛇篭が交互に設置されており、ものすごい数の蛇篭に私たちは守られていました。昭和40年頃までは竹製の蛇篭を見ることができましたが、現在では鉄線にほぼ置き換わり、竹蛇篭製作の技術も失われようとしています。
※写真は本紙P.24をご覧下さい。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>