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特集 シリーズ まちづくり VOl.37

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山梨県南アルプス市

■関東大震災から100年 南海トラフ地震への備えを

○日本は4つのプレート(北米、太平洋、ユーラシア、フィリピン海)の境目に位置するため、地震が多発する地域となっています。

○駿河湾から日向灘までのフィリピン海プレートとユーラシアプレートが接する区域の海底の溝状の地形を、南海トラフといいます。

※詳細は本紙P.2をご覧ください。

◆100年前の地震被害「関東大震災」
大正12年(1923年)9月1日午前11時58分、相模湾北西部を震源とするM7・9の地震が発生しました。
関東地方を激震が襲い、家屋の倒壊・がけ崩れ・津波・地盤の液状化などの被害を発生させました。また、地震が昼時だったため、大規模な延焼火災が発生し、被害をさらに拡大させました。この震災による被害は、死者・行方不明者約10万5千人、全半壊・焼失家屋など約37万棟に及びます。
影響は山梨県内にも及び、特に震源に近い甲府盆地南部や郡内地方が大きな被害を受け、また一部の地域では地盤のゆるみや堤防の亀裂による水害が発生しました。県内では火災はほとんど発生しなかったものの、死者20人、負傷者116人、全半壊家屋2802棟、浸水家屋293棟、堤防・道路・橋梁の決壊・破損874か所などの被害が生じ、農産業にも大きな打撃を受けました。
市内では、負傷者1人、全半壊家屋38棟、浸水家屋237棟などの被害が発生しました。

◆令和5年 最新の地震被害想定
関東大震災以降100年の間、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など多くの地震が発生しました。
日本では、それらの地震被害を教訓に建築基準法の改正や全国的な災害への対策が行われてきました。
県においては、今年5月、地震被害対策に全県一体となって取り組むため、県内で想定される最大の地震被害についての調査結果を公表しました。
この地震被害想定調査は、最新の科学的知見や過去の地震の課題・教訓が反映されており、さまざまな地震を想定した内容となっています。
この調査において、高い確率で発生し、県内に大きな被害を及ぼすと予測されているのが南海トラフ地震です。

◇想定地震別被害予測結果(南アルプス市の被害)

※冬の午前5時、風速8m/sの場合の被害予測を表記しています。

◆被害を最小化するためには
南海トラフ地震が発生した場合、死傷者・建物被害だけでなく、ライフラインの断絶や、市内に最大1万人を超える避難者が発生するなどの事態を今回の調査は予測しています。この被害を減少させるためには、想定調査を参考に身近な防災対策に取り組む必要があります。

(1)家具の固定や配置換え
揺れによる家具の転倒で人に被害が及ぶことを防止するために、家具の固定を行うことで死者数を大幅に減少させることができると予測されます。
家具と壁・柱の間に隙間があると転倒しやすいため、家具の下に小さな板などを差し込んで、壁や柱によりかかるように固定しましょう。器具や金具を使用しての固定も家具の転倒防止に有効です。
また、就寝中に家具が転倒すると危険ですので、寝室や子ども・高齢者のいる部屋にはできるだけ家具を置かないなどの対策が必要です。

◇家具転倒等よる県内の死者数

(2)火災発生初期段階での鎮火
地震による火災が発生したとき、揺れが収まった後で家屋の居住者や近隣の方々が消火器などを使って、初期段階で火災を鎮火させることにより、死者・全焼棟数を減少させることができると予測されます。
住宅用火災警報器を設置し、火災を早期に発見して初期段階で対処することも有効です。
地震による火災被害を減少させるために、自宅への火災警報器・消火器の設置や点検、地域の防災訓練で行われる消火訓練への参加をお願いします。

◇火災による県内の死者数

◇火災よる県内の建物全焼棟数

◆防災にスマホ・SNSの活用を
災害時には正確な情報を速やかに入手することが、被害の減少につながります。市では、防災情報の発信に、スマホアプリ「南アルプスinfo」や市公式LINEアカウント、X(旧ツイッター)を活用しています。これらのアプリ・SNSでは、防災行政無線の放送内容も発信していますので、QRコードからアクセスして、利用・登録をお願いします。

※QRコードは本紙P.3をご覧ください。

※防災行政無線の放送内容は、【電話】288-6325(自動応答)からも確認できます。

◆想定外に備えるために
地震被害想定調査は、あくまで予測です。発生確率が低いとされた震源や想定されていなかった規模で地震が発生する可能性は常にあります。
地震被害を減少させるために、最大の被害に備え、家具の固定や防災訓練への参加など身近な防災対策をお願いします。

問合せ:防災危機管理課
【電話】282-6494

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