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【特集】シリーズ まちづくり VOl.46

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山梨県南アルプス市

■外出に困らない暮らしを支えるために 〜地域支えあい協議体での取り組み〜
昨今、高齢者の運転免許証の返納がニュースなどで話題となっています。運転免許証の返納後に、買い物や通院など生活に必要な外出をどうするか、不安を感じる声は、本市でも聞かれています。
市内各地区で活動する「地域支えあい協議体」でも、外出困難者への支援は主要な課題の一つとなっており、具体的な取り組みも行われています。

◆改めて「協議体」とは
地域支えあい協議体とは、介護保険制度のもとで市が行う「生活支援体制整備事業」の取り組みです。本市では平成28年度に創設され、市内63の自治会圏域に広がっています。
身近な地域で、みんなが元気に暮らすため、地域の事を話し合い、地域に必要な取り組みを実践する場です。調整役の生活支援コーディネーターを配置し、居場所づくりや生活支援、世代間交流など幅広く取り組んでいます。

◆外出を支援する取り組み
年齢を重ねても、健康で自分らしく暮らすために、外出は重要な要素となります。「行きたい人が、行きたい時に、行きたい場所へ」というのは多くの人に共通の願いです。市でも、コミュニティバスの運行や高齢者へのタクシー券の助成等を行っていますが、協議体では、公共交通では手の届かない、地域に密着した活動が行われています。各地域の実情に合わせて「できる人が、できる時に、できることを」実現していくために、外出支援についてもさまざまなアイデアで活動が行われています。

(1)浅原地区・桃の丘地区
浅原地区、桃の丘地区の協議体では、アンケート調査を行い、高齢者の要望に応えて、買い物や病院の送迎を行っています。利用者の「ありがとう」が嬉しくやりがいを感じますとメンバーは話しています。

(2)櫛形西地区
路線バス廃止に伴い、住民主体でタクシー会社、市と連携し、コミュニティタクシー(そよかぜ号)を導入しました。1日8便が西地区と小笠原下仲町を中心とした半径2・6kmの区域を運行しています。

〇中野在住 80代女性の利用者の声
夫が亡くなってからひとり暮らし。車が運転できないので『そよかぜ号』がなかったら、暮らしていけない。週に1回は買い物にいくさ。家の前まで送ってくれるから、重い荷物があっても大丈夫。車の中でも、たくさんのひとと話ができるし、毎月定期代を取りに来てくれるから、いろいろな話ができて楽しいさ。『そよかぜ号』には本当に助かっている。ありがたいよ。

(3)加賀美地区
加賀美地区の協議体では、近くにお店がないことから毎月2回、社会福祉協議会のデイサービスの車を利用して、市内外のお店への買い物送迎を行っています。
通販などの便利な仕組みもありますが、お店へ行き、直接買い物をすることの楽しみを提供しています。

◆外出困難者にしないために
ここで紹介した住民主体の移動支援は、どこの地域でもすぐにできる活動ではありません。協議体では、こうした移動支援のほか、百歳体操などの通いの場や、移動販売車の誘致、遊休農地を活用した世代間交流など、楽しい時間を共有する外出の機会をつくることで、孤立や閉じこもりの防止を図る取り組みもあります。お互いを気にかけあう、つながりの豊かな暮らしの中で、外出困難者となるのを防ぐことも、協議体活動の一つの役割となっています。

◆暮らしやすい地域をめざして
外出に限らず、何かのきっかけで自分らしい暮らしに不安が生じることは、誰にでも起こり得ることです。「今は関係ないと思っていても、いつか自分事になるかもしれない」そんな風に思った人たちが、協議体への参加を通じて地域のことを考え、活動しています。みなさんも、お住まいの地域の協議体活動に目を向けていただき、地域のこれからのことを一緒に考えていきましょう。

問合せ:介護福祉課
【電話】282-7347

■イベント情報 令和6年度 支えあいの地域づくり実感フォーラム
日時:10月20日(日)13時30分〜
場所:八田ふれあい情報館
内容:移動支援について考えようなど
参加費:無料
申し込み方法:電話で申し込み

6月21日に開催された自治会研修会において、八田地区第2層協議体が、協議体についての寸劇を上演しました。QRコードから閲覧できますので、ぜひご覧ください。
※QRコードは本紙P.3をご覧ください。

問合せ:南アルプス市介護福祉課
【電話】055-282-7347

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